Posts tagged ‘脱原発’

March 13, 2014

【映画と社会】『怒れ!憤れ!—ステファン・エセルの遺言—』:トニー・ガトリフ監督の大衆と鼓動を共にする映画芸術

2014/3/13

『怒れ!憤れ!—ステファン・エセルの遺言—』はカンヌ国際映画祭監督賞などに輝いた名匠トニー・ガトリフ監督が、実際にヨーロッパ各国で起きたデモの現場 で主演女優に演技をさせ撮影した異色の作品。社会派ドキュメンタリーと1人のアフリカからヨーロッパに仕事を求めて移住したが社会のシステムの中で翻弄される少女の物語が混ざり合い、強烈な印象を伴う芸術的な演出にも溢れている。この作品には社会に蔓延る貧困や不平等や理不尽の姿、不正義に屈すること無く声を上げる人々の鼓動や生命力に溢れた眼差し、怒りや絶望の最中に沸き上がる激しい歓喜、自由や正義を強く求める大衆の意志が丁寧に収められている。近年世界中で起こった大衆運動に参加してきたたくさんの人々の心にピッタリと寄り添い、立ち上がった大衆と鼓動を共にすることに成功した作品。

映画の試写会の後に、政治学・国際関係論研究者の五野井郁夫さんはインタビューで、本気で世の中を変えたいならば自らが直接権力の中枢に入っていく動きも必要だと述べた。権力の中というのは以外に脆いと。それはまさに原発事故を経験した日本で起き始めている動きで、国政でも地方政治でも、自分たちの声を代弁してくれる政治家を外に求めて待つのではなく、自分が直接声を上げ権力を得て、世の中により直接的に関わってゆくという考えや動きが日本の若者の間でも広がっている。

学術、芸術や表現の世界のように政界や財界は正義を語れないのか?という問いに対して五野井さんは、政界や財界ではいかにキレイゴトを表に掲げながら自分の利益を実現してゆくのかが重要な世界なので、基本的にキレイゴトしか彼らは言わないというのを前提として知っておかなければいけないと釘を刺した。学術的な世界に属する教授や知識人が世の中を変えるためにできることももちろんあるが、昔ほど本も売れないし、知識や学術に対するありがたみというもの自体が薄れている世の中なので、知識人も伝える為に変わらなければいけない、と五野井さんは語った。

日本の脱原発や特定秘密保護法案反対デモなどにおいて若者の参加が少ないのは、若者達はデモに参加することで自分たちが社会的に不利な立場に置かれてしまうことを恐れているのかもしれないとも五野井さんは分析した。

世界中で若者が社会正義を求めてデモに参加しているが、歴史的な危機の渦中にある現在の日本の若者達は自分たちの社会や未来に対して何を感じているのだろうか。彼らもまたステファン・エセルの言う「怒り」をどこかで感じているのだろうか。もしそうならば、彼らは社会を変える為には人々は団結しなければいけないということを知るべきかもしれない。「繋いだ手が私たちの武器」映画に映ったプラカードにはそう書いてあった。

映画の中で、若い女の子がインターネットを通じてデモが起きているのを目撃して歓喜するシーンがあった。そのシーンで表現されていた体の底からこみ上げてくるような歓喜と興奮を、私はそっくりそのままアメリカでオキュパイ運動に参加した時に経験したことがあるように感じた。常日頃社会のあり方に対して感じていた疑問を、同じ社会に住んでいるあまりにも多くの人々が共通認識として持っていたことに対する驚きや喜びや希望、そして彼らが街へ出て声を上げている姿に対する感動、仲間がいるという勇気、時代の声の渦の中に身を置いている興奮。

私は2011年の10月にニューヨークにいた。この記事のビデオはその時に撮影したものです。恒久的に負の連鎖を生み続ける資本主義の非人間的なシステムや、あまりにも破壊的なグローバル企業の世界戦略と政治への介入や、金融業界、銀行家達の腐敗に対しての反発運動であるOccupy Wall Street (ウォールストリート街を占拠せよ)運動が始まっていて、私はズィコッティパークに足を運んだ。人々は団結し、声を上げ、囁き合い、メッセージを書いたプラカードを掲げ、デモ行進をし、自分たちがメディアとなり発信していた。老若男女、様々な人種や立場の人々がニューヨークの街に犇めき声を上げた。

全米やアメリカ国外にも広がったオキュパイ運動は私が参加した初めてのデモだった。私はデモに行って声を上げると決めた人々と共にストリートに出たい、とにかく行かなければいけない、ついに本当に自分が行くべき場所ができたと感じて何度もデモや占拠の現場に出かけた。デモに参加することでどんな結果があるのかというのはわからなくても、それは私個人にとっては極めて大きな意味を持った。その頃にアメリカのニューヨークやカリフォルニアで私が1人の人間として参加し、目撃した大衆の集合的な声や、人々の間にあった社会正義を求める熱や友人達と交わした会話は、私の生きている時代の1つのリアルな感触として強い光のようにはっきりと私の中に残っている。

私たちの住む複雑な世界は常に完璧でありながら、常に改善の余地がある、現在進行形のアートプロジェクトです。人々の尊厳や自由を踏みにじる社会の中の不正義に対して声を上げ、社会をつくることに参加しようとすることで私たちは心を教育することができる。デモはその時代特有の苦しみの中から人々が勇気を振り絞りつくりだす、生きたアートだと私は思っている。

『怒れ!憤れ!—ステファン・エセルの遺言−』は新宿のK’s cinema にて3月28日まで公開予定。上映後にはイルコモンズさん、松沢呉一さん、鈴木邦男さん、園良太さん、ピーター•バラカンさん、松本哉さん、大熊ワタルさんなど、多彩なゲストのトークイベントも開催されています。

詳細(www.facebook.com/dofuneiga

February 3, 2014

【都知事選】ネット選挙速報:現時点で一本化を求めることがなぜ「茶番」であるか

2014/2/3

結論から言ってしまうと、それは公職選挙法上不可能だからだ。今の段階では一本化することも、どちらかが降りることもできない。

宇都宮健児候補と細川護煕候補の一本化が実現されなかったことが、選挙終盤戦になっても未だに引きずられ、両陣営に悪い影響を与えている。両陣営は同じ脱原発運動の流れを汲んでいるにも関わらず、一本化を巡ってお互いを傷つけ合う形になっている状況がしばらく続いている。

細川ガレイ

細川護煕候補と座間宮ガレイさん(せんきょcampにて)2014/2/1

今日、18時30分頃、ブロガーであり「ひっくり返しましょうぞ!100万人無料メルマガプロジェクト」の編集長である座間宮ガレイさんは、記者に公開されていた、鎌田慧さんなど脱原発運動に力を尽くしてきた著名人らによって書かれた、宇都宮健児候補に対して一本化を要求する文書をツイキャスを通して生中継で読み上げた。

細川候補を確実に勝たせたいという想いから書かれた文書の内容は「綺麗」ではあるが、選挙に関しては全くの素人によって書かれたもので、宇都宮陣営に対する「言葉の暴力」ですらあり、脱原発のムーブメントを盛り下げるものだと座間宮氏は表現し、厳しく批判した。

一本化は、公示日前に民主的なプロセスを踏んでなされなければならないことであり、公示日を過ぎた現時点では一本化は不可能。選挙戦も終盤のこの時期にまだこのようなことが行われているのは茶番だと、座間宮氏は怒りを露にした。

本来効果的な一本化とは、選挙戦が始まる前に、候補者同士が類似した政策を擦り合わせ、両候補が納得した上でのみ行われるプロセス。両候補は彼らのバックにいる支持者の民意を繁栄できる場合のみ一本化をするのが妥当。つまり、両候補の後ろにいる支持者達が手を携えあい、結束を深め強められるやり方でなければ、一本化は両方の勢力を削ぎ落とす結果となってしまう。

脱原発のムーブメントをより洗練し大きく広げてゆきたいのなら、口先だけではなくて、実際に細川氏や宇都宮氏の勝手連事務所や選挙事務所に足を運ぶこと。できるならば両方の陣営の人々と話をしてかけ橋となり、地道にしかし堅実によい空気を耕し、結束を強めることが脱原発のムーブメントを強く育てるために大切だと座間宮氏は言う。

座間宮氏は、2月1日代々木公園で行われた「せんきょキャンプ」にて、細川氏が三宅洋平氏と対談した後のタイミングで細川氏とも直接会って話をしており、座間宮氏が自身の進めているプロジェクトの「がんばれよ オマエモナ」バナーを細川氏に見せ、「お互いエールを送り合うのはどうか?」という提案をすると、一本化しない前提で、お互いエールを送り合うことは好ましいというのが細川氏の見解だった。座間宮氏がそれを宇都宮氏に伝えると、エールを送り合うことについての反応は肯定的なものだったという。

2月1日に筆者が座間宮氏と「せんきょキャンプ」の会場で話をした際には、座間宮氏は、細川氏が宇都宮陣営と「エールを送り合う」ことは好ましいと述べたことに関して、「このままじゃ(舛添さんに)勝てないという危機感があるんだろう」と感想を述べた。

お前もがんばれよ

座間宮さんは明日、2月4日、19時より細川護煕勝手連事務所にて「ネット選挙レク」を行う。(中止の可能性もあり。詳細は現在調整中のようです)

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細川護煕勝手連: http://katterentokyo.wordpress.com/2014/01/16/contactus/

ひっくり返しましょうぞ!100万人無料メルマガプロジェクト: http://senkyo.blog.jp/

ツイキャスアーカイブ: http://twitcasting.tv/zamamiyagarei/movie/37056025

January 31, 2014

【細川氏・小泉氏:街宣】東京都から始める原発ゼロをこれからの日本の発展の軸に、世界にとってのインスピレーションに

2014/2/1

今のところ舛添氏が「優勢」と分析されている都知事選は折り返し地点。1月31日、新橋SL広場で細川護煕候補が街頭演説を、小泉純一郎元首相が応援演説を行い、SL広場は彼らの演説に耳を傾ける聴衆で溢れた。原発事故以降原発ゼロを唱えてきた文化人も応援に駆けつけ、昨日は瀬戸内寂聴さんが、今日は菅原文太さんが姿を見せた。

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細川氏・小泉氏の街宣@新橋SL広場。2014/1/31

細川氏、小泉氏の演説には、脱原発にかける想いや自然と共生することのできる社会構築を都政から始める、という明確な方向性やビジョンが太く一本通っている。そのビジョンは、経済最優先のアメリカや中国と比べて環境問題や人権問題に対してより高い意識を持ちながら高い生活水準を保ち、福島原発事故を受けて自然エネルギーにシフトすることを決断したヨーロッパの先進国のビジョンとかぶっている。

細川氏は戦後に核の平和利用の名の元に使われ始めた原発について、原発は今世界で一番古い産業だと言われており、リスクもコストも高く最終処理の方法も無い、時代遅れの代物だと述べ、311 後にエネルギーシフトに取り組み実際に成長しているヨーロッパの国々のことを例にあげ、脱原発とは絵空事でも夢でもなく、既にモデルケースが存在するという事実を語った。

小泉氏は、都政にいろいろと問題はあるが、誰がやっても大差ないでしょう、しかし唯一大きく変わるのが原発問題である、と原発があたかも問題にされるべきでないことのように提唱したがる勢力に対して釘を刺す形で応援演説を始めた。

現在の日本において、命に関わる原発問題は最重要事項であり、東京都が脱原発に舵をきることは当然重大な意味を持つ、と東京都から原発ゼロの流れをつくることの重要性を語った。

小泉氏は日本の経済界の「いますぐゼロは無理」という態度に対して、「今もうゼロじゃないか!」と現在54基全ての原発が止まっている、実質原発ゼロ状況で電気がまかなえている現状を改めて明言。日本の足を引っ張っているのは原発であり原発ゼロの方が日本は発展する、と首相時代に原発推進していたことの責任も認めた上で、政治が一刻も早く原発ゼロを軸とした新しい発展の方向へと舵を切ることの重要性を訴えた。

細川氏と小泉氏、両氏の年齢を合わせると148歳。細川氏は、政治の世界から身を引いて静かに本を読んだり、轆轤を回したり、絵を描いたりして過ごしていたが、どうも世の中の様子がおかしいので立ち上がることを決意したのだと語った。自身の高齢に関して、世の中の不条理に対して戦うことや理想を追うことができなかったときに人は老いる、と詩人の言葉を引用した。小泉氏も、年寄りは引っ込んでいようと思っていたけれど、止むに止まれる気持ちで出てきた。70過ぎたけれど、まだ話ができる。細川さんと街宣をしていると段々若返ってくる。やるべきことが見つかった以上立ち上がらなければいけない。まだ生まれていない命の為にも原発ゼロにしなければいけない、と自身の決意の堅さを見せた。

オリンピックについて細川氏は、今の時期にオリンピックをやること自体気が進まなかったが、やることが決まったからにはそれを目標とする。持続可能なオリンピック、原発を使わないオリンピックを実現する。オリンピックは平和の祭典なので、東北とその恩恵を分かち合い、自然エネルギーでオリンピックを行い、世界にとってのインスピレーションとしたいと語った。

それ以外にも、東北での津波対策として、高くて14メートルにも達するコンクリートで海岸線を埋め尽くして景観や生態系を破壊するよりも、前回の津波で流されなかった、根を深く張る東北土着の樹木を海岸線に植えて、緑の堤防をつくりたいと語った。

政治から身を引いてひっそりと芸術を楽しみながら暮らしていた細川氏の言葉からは、日本の自然や、日本という国に対する愛情、詩的な世界観も感じられ、街頭演説としては異色なところもある。小泉氏も自然と共に生きることのできる国にしたいと明言しており、国を会社と勘違いしている政治家の語り方とは根本的に異なるタイプの演説となっている。文化人からは、瀬戸内寂聴さん、吉永小百合さん、菅原文太さん、ドナルドキーンさん、湯川れい子さん、なかにし礼さん、坂茂さん、加藤タキさん、仲畑貴志さんなどが細川氏の指示を表明している。

原発ゼロが元首相たちの口から語られたことの意味は、物質的豊かさや、数字にして見える経済にばかりに傾倒し、同じ社会に生きる人々が立場を越え一体感を持って原発事故と真っ直ぐに向き合い政治を動かすことができなかった、夢やビジョンが決定的に欠落していた日本という国において非常に大きいだろう。

両氏の語った言葉と全く同じことを原発事故直後、もしくはチェルノブイリの頃から、もしくは核の平和利用や核実験が行われ始めた頃から、核に対するノーを地道に唱え続けてきた名も無き無数の市民達がいることも同時に世間に認知されるべきなのではないだろうか。

何はともあれ、名も無き市民活動家達の声と元首相2人の主張が共鳴し始めたのはとても興味深い動きだ。

そして宇都宮健児氏も脱原発候補としては堅く、サラ金やオウム真理教を相手に戦ってきた弁護士としての実績から見ても信頼のおける人物であり、市民とより直接的に太いパイプで繋がっており、市民の目線を持った人物だと言えるだろう。同日宇都宮氏は官邸前にて「福島の避難者、被災者を変わらず放置している。人間のやることではない」と原発再稼働や輸出に対して、反対デモ参加者と共に抗議をした。

脱原発候補の一本化が適わなかった為、脱原発派としてはどちらに一票投じるか決断の難しい選挙。脱原発派は、分断させられて脱原発同士で争うよりも、いかに舛添氏の票を切り崩し、いかに無党派層に働きかけ、いかに投票率を上げるか、そして最終的にどのように細川氏、もしくは宇都宮氏を勝たせるかに意識を合わせてゆくほうが懸命であるかもしれない。

同日上野で行われた舛添氏の街頭演説に集まった聴衆の大きさは、選挙カーの周りに集まった「人だかり」程度のもので、細川氏と小泉氏の集めた聴衆の数は遥かに舛添氏のそれを上回った。演説も終始時間を気にしながらそそくさとしていて熱が無い。基本的に現状維持することが目的での出馬であり、原発問題と向き合う姿勢はゼロ。オリンピックなどの「争点」に関しては一通り話をするものの、ビジョンや説得力に欠けるものだった。

December 19, 2013

三宅洋平 × 山本太郎:『大デモ』そして『ザ・パーティー』表現者達の決意

2013/12/19

特定秘密保護法案が成立した翌日、12月7日に渋谷で三宅洋平さんが発案者の『大デモ』が行われた。

選挙や選挙演説の固いイメージを一蹴した三宅さんが発案者である『大デモ』の目的の1つは、日本においてのデモの固く殺伐として近寄り難い、若者ウケしないイメージを変えることだった。「数は力」なので、より参加しやすいデモカルチャーを創出する必要があった。

『大デモ』に参加した人、街で見かけた人、記事で読んだ人、ツイッターやフェイスブックで見た人はどんな印象を受けただろうか?

当日の参加者は特定秘密保護法案に対する「ノー」や脱原発を叫び続けるために来たバリバリの市民活動家から子供連れの家族、若者、ダンサー、ミュージシャン、様々なコスチュームを着た人々やプラカードを持った人々がカラフルで笑顔や表現の溢れる和やかで自由でパレードのような平和のデモ行進をし、サウンドカーはセンスのいい音楽を流し、参加者が行進しながら踊る姿も見られた。「飛び入りOK」のプラカードを見て『大デモ』のことを事前に知らなかった人がデモ行進に途中参加し、スタート時点では3000人程だった参加者は、5500人程に膨れ上がった。

アースガーデン主催のマルシェが広がる代々木公園の集会場所では、安倍芳裕さん、山田正彦さん、座間宮ガレイさん、孫崎享さん、K-DUB SHINEさん、難波章浩さん、そして三宅洋平と山本太郎さんがそれぞれ集まった人々に向かって、秋晴れの空の下話をし人々は熱心に耳を傾けた。

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そして大デモの後、渋谷のclub axxcisで行われたアフターパーティー、『ザ・パーティー』も凄まじい盛り上がりを見せた。演説やトークショーでは「好青年」という感じの印象を与える三宅洋平さんだが、本業のバンドマン三宅洋平となるとまた目の色や迫力が変わってくる。

「山本太郎に指一本触れたら、俺たちが許さねーぞっていう迫力を出してこうな。紹介します!山本太郎!」

『ザ・パーティー』のステージ上に三宅さんは山本太郎参議院議員を呼ぶ時にこう言った。12月の衆議院選挙の頃から続いている山本さんと三宅さんの絆の強さが伺える。

ステージに現れた山本さんは「政治家らしくしろってよく言われます。政治家らしくしろって。くそくらえだー!政治家らしくするってことが、空気を読むってことばらば、政治家なんかくそくらえだー!」と選挙中と変わらぬブレない態度で、盛り上がる聴衆と熱気でいっぱいになったライブハウスで叫んだ。そして山本さんは前夜に成立した特定秘密保護法案について語った。

「昨日ね、最悪の法律が通ったけど、これ絶対に止められる。どうしてかって言うと、ここまで人間を馬鹿にした、こんな法律が通るなんてあり得ない。そうですよね?この中に自民党に投票した人いますか?これが民意ですよ。これがみんなの声ですよ。これが聞こえないなら、政治家なんてやめてしまえー!今日のこの夜を最高のグルーヴにしているのは、この自由な表現者達の存在ですよね。そしてこのフロアで踊っている自由な表現者達の存在ですよね。その表現の自由を奪わすような法案、法律、潰す以外ないでしょ。とにかく僕たちは今試されている。国が言えば、お上が言えば、全て言う通りにするだろう。1年経って、2年経って、3年経てば、すぐに忘れるような馬鹿だって、あいつらは思ってる。でも違う。今回のこの件に関しては絶対にけじめとってやりましょうね。…絶対にひっくり返してやるぞ!絶対に忘れないでよ!山本太郎が倒されても三宅洋平がいる。三宅洋平の次に立ち上がるのは誰や!全員で立ち上がろう!…国会の中にいる奴らが1番心配しているのは、自分がこのままずっと政治家を続けられるかっていう心配だけ。自分の党がどれだけ大きくなれるかってことだけ。『だったら俺たちの声を聞けよ』そのことを教えてやろう!」

山本さんの真っ直ぐな訴えに人々は沸き、歓声と熱のこもったフィードバックがライブハウス内を渦巻いた。

山本さんがステージを去った後に、三宅さんはバンドの演奏をバックに語り始めた。

「俺たちがこうやって踏み出してゆくことによって世の中のいろんなリアリティーが俺たちのものになってゆく。今日だって太郎君はここへ来る為に警察の警護を申し出られてる。だけど今日は申し訳ないけど出番が遅くなってしまうってことで、警察にも先に帰ってもらったよ。じゃあ太郎君守るのは誰なんだ?太郎はこう言った。『今日はみんながおるから大丈夫やろ』これが今の日本の政治のリアリティーなんだよ。今この国で自由にものを言おうとすると命を懸けなきゃいけないんだ。1人でも多くが一刻も早く立ち上がることが、俺たちの孤独を癒してくれる最大の勇気なんだ。だから立候補しろとばかりは言わないよ。ただ自分の中のマラドーナ、自分の中のチェ・ゲバラ、自分の中のジェームズ・ブラウン、マイケル・ジャクソン、ボブ・マーリー、どこにいるの?探して!探して!探してよ!ヤーマン!それは何も特別なことじゃないんだ。日々俺たちは1日1日営みを繰り返している。営みの中にハートが入って行けばそれは自然と世の中を良くしてゆくことに繋がるんだよ。デモって何の為にやるんだろう?世の中を変える為にやるのかな?違うよ。俺が変わるためにやったんだよ今回は!同じでしょ!同じでしょ!世界を変えるなんてたいそうなことは言えないよ。日々俺の怠け心にパンチ入れるんだよ。もっとやれ!もっとやれ!三宅洋平もっとやれって!俺を一番応援してんのは俺自身なんだ。その為に今日デモをやる必要があったんだよ。俺は俺の心に火をつけ続けたいんだよ。そこでみんなの顔を見る、もっと火がつくね、勇気が湧くね。そこにはサスティンナブルなエネルギーが流れてるんだよ!これが循環型の社会!人間イズ最大のフリーエネルギー!…ボブ・マーリーはルード・ボーイの代表だったよね。ルードボーイってなんだい?マフィアでもない、軍隊でもない、ポリスでもなければ政治家でもない。街にいる普通のお兄さん達の正義が一番正しいんだよ!ゲットアップ!スタンドアップ!立ち上がれ街のお兄さん!ゲットアップ!スタンドアップ!立ち上がれ街のお姉さん!」

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三宅洋平さんや山本太郎さんの周りでは、冷めた空気を吹き飛ばすエネルギーが渦巻き、心に火のついた人々の目つきは変わり始めている。

今日の夜19時からは、今年最後の日本アーティスト有意識者会議NAUが開催される。一般の人々も番組観覧可能。出演者は三宅洋平、DELI、椎名純平、斉藤まさし、座間宮ガレイ、岡本俊浩で、Anta MEDIAによる生中継も行われる。

大デモホームページ:http://bigdemo.jp/

大デモに関する記事:http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/07/big-demo_n_4405941.html#slide=3197541(ハフィントンポスト)

http://blogos.com/article/75423/(BLOGOS)

November 7, 2013

【第9回:日本アーティスト有意識者会議NAU】三宅洋平、吉原毅、座間宮ガレイ、そして名も無き何十万という群衆(もしくは有意識者達)の話

2013/11/7

10月31日、夜8時過ぎ、NAU(日本アーティスト有意識者会議)の月に一度の番組配信で、「選挙の方が目的が1個でわかりやすかった。アフター選挙のが大変」と、三宅洋平さんは生中継の会場に足を運んだ約30人の人々と、ネット配信を見ている視聴者に向かって話し始めた。

選挙後、三宅さんは多くのインタビューやイベントに出演しながら、音楽活動、政治活動、共に続けている。

三宅さんは、今週末11月9日、10日に自身が沖縄で始動した野外音楽フェス「残波ジャム」を控えていて、来月12月7日には、自身がプロデュースする初のデモ「大デモ」があり、準備を進めている。

今回のNAU生放送のゲストは、日本で最初に脱原発宣言をした金融機関、城南信用金庫の吉原毅理事長と、初のネット選挙で、ブロガーという独立した立場から、独自に築いたネットワークとユニークな発信方法で山本太郎さんの選挙をブレーンとしてデジタルとアナログの両サイドからサポートし、選挙フェスでは自らステージにも上がり日米原子力同盟について演説をした座間宮ガレイさん。

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吉原毅さん、座間宮ガレイさん、そして三宅洋平さん、現在それぞれのフィールドで先陣を切って日本の未来を切り開こうとしている3人の有意識者が、それぞれの切り口から今までの日本、これからの日本について語った。

それぞれのトークの要所をまとめて紹介する。

【吉原毅:城南信用金庫理事長】

吉原毅さんが番組中に最も時間をかけて語ったのは、「お金」とは何か、という根源的、哲学的、道徳的なテーマだった。彼は自身のことを、健全に的確にお金を使ってもらえるように融資をするプロ、と職業的な自分の立場を明確にした上で、現在の日本の大きな問題の1つは、「お金」に対する問題意識が皆無であることだと語った。

昔は高校生も大学生も、商店街のおじさんやおばさんも、「お金とは何か」といったようなことに対する意識を持っていて、皆それについて真剣に議論をしていたと吉原さんは言う。その頃人々は現在のように、お金とは良いものだ、大事なものだ、無くてはならないものだ、と手放しで盲信的にお金や経済を崇拝しなかったと言う。

お金は人の心に麻薬のように作用するものであり、道徳や哲学がそれを制御する為に必要であるが、お金に対する問題意識や道徳心は、70年代の後にぶち壊されていったと吉原さんは語った。

お金や「豊かさ」によってもたらされた「自由」によって、人々は手を取り合って助け合う代わりに、お互いに距離を置くようになってしまった。お金がもたらした「自由」によって人は表面上では1人で生きてゆけるようになった。 人々はバラバラになり、地域のコミュニティーや、血の通った人と人との繋がりは失われていった。そしてコミュニケーションの手段がお金しかなくなってしまった。戦前には普遍的だった大家族も姿を消し、戦後には一般的な家庭の形は核家族となり、そして現在はその核家族の残骸のようなものがある。

「豊か」であっても、コミュニケーションや人と人との繋がりが希薄で、心の貧しい社会となってしまったわけである。

廃炉問題とそれにかかる費用についての質問に対して、吉原さんは、東電は廃炉費用はおそらく計算していない、見て見ぬふりをして、問題を先送りにしている。問題を先送りにするのは「不良債権」そのものであり、不健全な未来しか見えないような事業(原発事業)はやらない方が良い、と金融業者らしい意見を述べた 。

「リスク」と「クライシス」とはそもそも全く異なるものであり、金融機関が「クライシス」(この場合は原発事業)にお金を融資するというのは、そもそもあってはならないことであり、責任のある相手にしか融資をしないのが、責任のある金融機関であると述べた。しかしメガバンクは、原発に対して「乗りかかった船」状態になっており、引くに引けない、今更梯子をはずすことができないでいるのだと言う

これから日本社会をシフトしてゆく為には、今現在日本で原発は一基も動いていないという事実や、それでも電気は余裕で足りているという事実、そしてどのくらい余裕があるのかなど、正確かつシンプルな事実を伝えてゆくことが大切だと吉原さんは語った。

生放送中、小泉純一郎元首相と城南信用金庫の関係も話題に持ち上がった。最近になって小泉純一郎元首相の脱原発発言がメディアによって多く取り上げられているが、去年4月の段階で、小泉純一郎元首相は脱原発についての講演を、約1000人の城南信用金庫のお客様を招待したパーティーで行っている。

自民党とは、歴史的に原発を推進してきた張本人である。自民党の小泉純一郎元首相の脱原発発言について、吉原さんは「方法が目的化してはいけない」という切り口から語った。政治とはイデオロギーやプロパガンダや主義主張の激しい世界ではあるが、「あいつとは手を組みたくない!」というのは、単なる稚拙なエゴやプライドであると言う。目的や理想を忘れた政治家達は、「単なる当選した人達の集まり」でしかなくなってしまい、自分のイデオロギーや派閥にしがみつき、結局存在することはできても、理想や目的を達成できない。民主党が失敗したのもまさにその為であり、彼らは選挙で勝って存在することはできたが、目的を果たすことはできなかったのだ、と吉原さんは言う。

分断と争いは簡単だが、融合は難しい。逆に言えば、自民党の強みとは彼らの「アメーバ性」であり、今は過去のことを水に流して、脱原発の為に手を取り合うタイミングである、と吉原さんは言う。

【座間宮ガレイ:ブロガー】

2011年3月11日からノンストップでリサーチや発信を続けている、ブロガーの座間宮ガレイさんは、参議院選挙中は、山本太郎参議院議員のブレーンとして、独自のネットワーク感覚や感性、様々な媒体を利用したユニークで機敏、そして感情や血の通った発信方法や拡散方法を駆使して活躍していた。

ネット選挙最前線を突っ走っていた座間宮さんは、今回「ネットワークの本質」について語った。

ネット選挙では、選挙に関する情報の伝達スピードが著しく変わったことや、それによって機動力が断然上がったこと、人を集めることが容易になったことなどがあるが、座間宮さんが、ネット選挙を通じて気づいた「ネットワークの本質」というのは、ネットワークは「当事者意識」を生むということだった。

何らかの組織に属することと、ネットワークの一部を担うこと、座間宮さん風に言うと「ネットワークコア」となることは全く異なる経験だ。ネット選挙中に人々の間に生まれた、自分は血の通ったネットワークのコアであるという意識と感覚は、自分がまさに選挙情勢を変える当事者であり、情報発信者であり、運動の一部をつくっているのだということを、人々に強く意識させたと座間宮さんは言う。それによって今回の参議院選挙では、山本太郎さんや三宅洋平さんの周りで、自発的な運動員が増殖した。

「ネットワークコア」の特徴としては、コアにいる人々が動くことによって、運動がより共有、拡散、展開されると同時に、今まで外にいた人々もコアに呼び込まれ、コアとして動き始めるというところだ、座間宮さんは説明する。

例えば、彼の動きを見ていたアメリカ在住の友人は、参院選中にアメリカから東京にいる友人に1日10本投票を呼びかける電話をするというノルマを自身に課していた。彼は新たな「ネットワークコア」となったわけだ。

このように多くの人々が血の通った動きをしたのは、単純に情報の拡散が容易なデジタルなネット選挙だったからではなく、アナログなエネルギーが介在したからであると座間宮さんは語る。自分が見て感動したものを他の人と共有したい、という気持ちがそこにはあった。そのように伝わっていったもの、共有されていったものは、単なる情報ではなく、感情でありモチベーションであったのだと座間宮さんは言う。

今回の参院選中に、ネットワークコアとして動いた人々の中には、親子関係が復活したというようなケースもあったという。サッカーや野球の話をしても、何をしても駄目だった親子関係が、選挙をきっかけとして復活する。政治の話が極めて良い会話のトピックになったというケースもあったようだ。

選挙が終わった今、選挙中に構築され、山本さんや三宅さんをつくりあげたネットワークを今後に生かす為に、座間宮さんは新たに、「3年後政治状況をひっくり返すための100万人無料メルマガプロジェクト」を始動。まだ100万人には遠いが、メルマガ登録者は3日で1000人に達した。7日現在の登録者数は1710人。メルマガは、書かれた記事が登録者に直接メールで送られる、つまり登録者がわざわざサイトを見にいかなくても届くので、デジタル媒体の中でも、とても直接的な媒体だと座間宮さんは述べた。

【三宅洋平:ミュージシャン】

日本アーティスト有意識者会議の発起人である三宅洋平さんは、今回の放送では主に自身がプロデュースする初のデモ、「大デモ」についての話をした。

「大デモ」の目的は、デモをカジュアルに楽しくすること。三宅さんのプロデュースする「大デモ」は、パリやベルリンでの多くの若者が参加する、楽しいデモをモデルとしている。大規模なデモがあると、10ヶ月後に出生率が上がるというデータもあるらしい。デモが男女の出会いの場にもなっているのだ。政治について語り合ったら惚れちゃったということも多い、子供もできてめでたいことばかりだ、と三宅さんは冗談混じりに、しかし楽しみそうに語った。

デモには社会的メッセージもあるが、デモを難しくしすぎてはいけないと三宅さんは言う。「群衆とは力である」ということを示すのがデモの本当の目的であるからだ。「名も無き何十万という群衆」という大きな存在としてのメタメッセージは、政治家達には大きなプレッシャーとなる。意識を持った「群衆」というものがこの国には存在しているということ自体が悪政を抑止する力となる。

原発事故後は、約40年間もの間大規模なデモが行われなかった日本でも、大規模なデモが数多く起きた。マスコミはそれらをほとんど報じなかったが、それは報じたくないくらい「やばい」ということなのだ、と三宅さんは言う。政権は群衆を気にしているからこそデモを報じないのだ。マスコミが報じないからデモをやっても意味がないのではない。デモは、「僕ら」という存在はこれだけいるのだということを示す、今は黙っているけれど、「僕ら」はきちんと政府の動向を見つめているし、いざとなったら行動にも出る、あまり調子に乗るなよ、というメッセージを送るものだ。「大デモ」は現在参加団体を募集中。勝手連など、自分の自己表現をデモの中に叩き付けて欲しい、と三宅さんは締めくくった。12月7日「大デモ」の出発点は代々木公園。

ようやく目覚め始めた日本、吉原さん、座間宮さん、三宅さんのような人々、そして無数の有意識者達が勇気や愛や決意を持って先陣を切って旗を立てている。皆が見えるように理想を空に打ち上げている。そして今は空にあるその理想を土に降ろし、しっかりと根を張らせるのは、「名も無き何十万という群衆」の役目である。

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毎回違ったゲストを迎えて行われる、NAU生中継は月に一度。一般の方が生中継を会場で閲覧することもでき、定員は30名限定。

次回は11月21日。

第10回 日本アーティスト有意識者会議 NAU
日時:11月21日(木) 20:00~
配信:http://ustre.am/KiNq
出演: 三宅 洋平 / 菊地崇(LJ編集長)
ゲスト:山本太郎(参議院議員)
沖野修也(DJ/クリエイティヴ・ディレクター)

September 19, 2013

【チダイ&座間宮ガレイ】オフラインでも動くパワーブロガー達の秋の企画、「タブー解禁!秋の原発文化祭」

2013/9/20

大手メディアがスポンサー関係の事情や保守的な体質の為に、牙を抜かれ骨抜き状態になり、本来権力の暴走を監視する役割を担っているジャーナリズム機関でさえもが権力サイドに寄り添うように報道をしている日本のメディアの窮状は、原発事故後におそらくかなりはっきりと認識されるようになっただろう。

そんな腐敗したメディア環境の中で最も生き生きと、それぞれのクリエイティブな方法で自発的に信念を持って現実と向き合い、起きた出来事に対して反応し、情報発信者として、独自のレイヤーでマスメディアが本来果たすべき役割をマスメディアに代わって果たしているのはブロガー達かもしれない。そしてブロガー達の中でも鋭い感性や洞察力や一貫性をもって質の高い情報を発信し、オフラインでも活動し、その結果として情報受信者に影響を与えている「パワーブロガー」達がいる。

原発関連の情報発信に特化しているブロガーでは、日本が脱原発できない大きな要因の1つである日米原子力協定に着目した第一人者である座間宮ガレイさんと、チダイズム〜毎日セシウムを検査するブログ〜を書いている、食べる?の出版が間近のちだいさん、この2人の発想力、持久力、行動力には目覚ましいものがある。この2人は、原発問題に真剣に切り込み、前回の参院選でストレートな態度で脱原発を掲げ続け、無所属で当選した山本太郎さんの選挙戦にもブレーンとして精力的に関わり、山本さんの周りで選挙戦を盛り上げ、オンライン、オフラインの両側で士気を高めていた。

座間宮さんは、山本太郎さんと協力体制で選挙キャンペーンを行ったミュージシャンの三宅洋平さん企画の「選挙フェス」のステージにも実際に登壇して日米原子力協定についての演説を行った経験もある。

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7/20に渋谷で行われた選挙フェスで演説をする座間宮さん

この2人が共同で9月21日(土)にパワーブロガーちだい&座間宮ガレイの【タブー解禁!秋の原発文化祭】と称したイベントを13時から新宿のロフトプラスワンで行う。

企画内容は、ちだい企画「セシウムお化け屋敷!」、座間宮ガレイ企画「日米原子力協定お化け屋敷!」、ゆるゆる飲みイベント「原発フィーリングカップル(仮)」などで、料金は2000円。

原発事故や放射能汚染の捉え方や付き合い方は人それぞれ。しかし政治家がいくら嘘をつこうと、大手メディアが軽視しようと、原子力ムラが揉み消そうとしようと、放射能汚染が現在進行形で起こっているということは明らかなことであり、自国で原発事故を経験した日本人だけでなく、世界が放射能汚染と向き合わなければいけない時代。そういった意味では、ちだいさんや座間宮ガレイさんのような人達は、原発事故を節目に私たちが突入した新しい世界に敏感に反応し、迅速にやるべきことを考え、見つけ出し、行動し、最先端を突っ走っている存在と言っても過言ではないかもしれない。これから嫌でも付き合い続けなければいけない原発問題、この2人の筋の通った、知的、科学的、論理的、そして倫理的な原発事故や放射能汚染との向き合い方や、情報を受信するだけではなく、自分にできることを考え、自ら独立したメディアとなり情報を発信するという姿勢や考え方は、様々な情報発信や相互コミュニケーションのツールがある現在、多くの人が参考にできるものではないだろうか。

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渋谷の選挙フェスで演説をする座間宮ガレイさん

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(左)チダイさん(右)三宅洋平さん

柏の選挙フェスで登壇したチダイさん

柏の選挙フェスで登壇したチダイさん

July 12, 2013

Yohei Miyake “Talkin’ About The Revolution” At His Election Fest In Japan 三宅洋平から始まる、政治に対する意識改革

7/12/2013 -Tokyo, japan

“This is my formal wear.” Yohei Miyake (34) who currently runs for the Upper House election says on the stage at the election fest held at Hachikou-Mae in Shibuya, Tokyo on July 6th.

「これが俺の正装ね」参院選に立候補したTシャツに短パン姿の三宅洋平(34)が、聴衆の見つめる選挙フェスのステージで言った。場所は7月6日の渋谷ハチ公前の特設ステージ。

Mr. Miyake currently gets attention from wide demographics in Japan. He defines the election as a “festival” and brings musicians to his campaign called “the election fest,” which holds a very similar atmosphere to music festivals. His direct style of speech also is completely different from other typical candidates. There are many audience enthusiastically listen to his words and music wherever Mr. Miyake does speech and the fest.

三宅さんは、選挙は「祭り」だという感性の元に行っている音楽を大きく取り入れた選挙キャンペーン「選挙フェス」や、従来の選挙演説とは全く異なるストレートな演説スタイルで老若男女から注目を集めている。彼の選挙演説では毎回たくさんの聴衆が集まり、熱心に耳を傾ける。

One of the topics he consistently brings up is a definition of the “wealth.” He says that his generation, a generation that was born after the economic bubble burst, didn’t receive monetary and material benefit from the society like a previous generation. However his generation was able to find a value of internal richness through things like nature and creative culture, he says.

三宅さんの主張の一つは「豊かさ」の定義。三宅さんは、バブルが崩壊した後に生まれてきた自分達の世代は、社会や金の物質的な恩恵にあずからずに生きてきたと言う。しかしだからこそ、自分たちの世代は物質的、金銭的な豊かさとは違うタイプの豊かさ、心や文化の「豊かさ」を見つけることができたと言う。

“Organic T-shirt like this costs twice as much compared to UNIQLO’s T shirt. But I want everyone to think if the production system behind those cheap T-shirts is hurting people or not and then choose what to buy. Foods too. You can choose even if you don’t have much money. T-shirt like this makes me wanna wear it when I get on the stage and play a show like this. There’s a some sort of power to it. This is my formal wear.” The audience cheered when Mr. Miyake said so as he grabs his T-shirt around his shoulder.

「こ ういうもの、オーガニックのTシャツってのはさ、ユニクロのTシャツの倍くらいするよ。でもさ、その背景にある生産システムが人を傷つけてるか傷つけてな いかまで考えて選んで欲しい。食べ物も。金なんか無くても選べる。そうやって選んだものはこうやってライブの時に着ようって思う。力が宿るんだ。これが俺の正装ね」ステージでオーガニックのTシャツの肩のあたりを掴みながら、三宅さんがそう言うと聴衆は沸いた。

Mr. Miyake is a candidate from the Green Party that built a network in 90 countries in the last 30 years. “Don’t you wanna get out from the War Economy!?” he shouted to the crowd. He insists that he wants to seriously think in order to eliminate the war out of the system. “The profit from the electronics people unconsciously buy, or the profit of the mega banks that people deposit their money without thinking much, are killing people in Iraq and Afghanistan. Don’t you wanna fix the distortion like that before eliminate “distortion” that Abe (Prime Minister) talks about?” he shouted to the crowd.

彼は30年間かけて世界の90カ国にネットワークを創ってきた緑の党の推薦候補。「戦争経済から脱出したくないですか!?」彼は戦争を無くすために本気で考えたいと大きな声で主張す る。「知らず知らずのうちに買った家電製品や知らず知らず預けたお金のメガバンクが、その利益がイラクやアフガンで人を殺してるようなそういうねじれ。国会のねじれより先にそっちを解消したくないですか?」彼は大衆に向かってそう叫んだ。

His concept which criticizes the current economic system that led by American Capitalism which expands by destroying the environment, exploiting workers and the weak and abandoning social responsibilities is similar to Occupy movement’s basic concept. Occupy movement is a grassroots movement that is highly praised by many intellectuals such as Noam Chomsky, MIT’s emeritus professor and a linguist.

現在の環境を破壊すること、労働者や弱者を搾取し、責任を取らないこ とで大きく膨れ上がる経済のシステム、アメリカ式の資本主義のあり方を批判するという三宅さんの観点は、アメリカで2011年に始まり世界中に広まったオキュパイ運動や、オキュパイを高く評価するマサチューセッツ工科大学名誉教授であり、言語学者であるノーム・チョムスキーを始め、多くの知識人や文化人の考えと同調している。

“Charanke” is a word that Mr. Miyake uses often. “Charanke” means discussion and is a word from Aynu culture, an indigenous people of Hokkaido, Northern Japan. Mr. Miyake repeatedly says that he wants to talk thoroughly. What he means by that is probably talking thoroughly is the very basic of the democracy. “It’s such a mystery to me why Japan is the way it is right now,” he says. He says that he wants to go to the Parliament and talk with Mr. Abe (Prime Minister) face to face because he can’t understand what Mr. Abe says at all. He doesn’t want to dislike people, but he wants to talk and lead the situation to a better direction peacefully.

三宅さんが一貫して叫び続けていることの1つに「チャランケ」という言葉があ る。チャランケとはアイヌ語で論議という意味。演説で、彼はとことん話し合いたいと何度も言う。それはとことん話し合うことが民主主義の基本であるからだろう。「今なんで日本がこうなのか不思議なことだらけなんです」と彼は言う。安倍総理の言っていることが全然理解できないから、国会でとことん話し合いたい、嫌うのではなく、どんな人ともとことん話し合って、平和的に物事を良い方向へと導きたいと彼は言う。

Another characteristic of Mr. Miyake is that he also demands citizens to wake up and act. He says that the reason why the politics is corrupted is not only politicians’ fault but also citizens’ as well.

三宅さんの考え方の1つの特徴は、政治や国の現状が悪いのは、政治家だけが悪いのではなく、市民側にも責任があると厳しく言うところだ。

When he did a speech in Shinbashi, Tokyo, he talked about mass media. Humans have ability to communicate and transmit information without technology. He says that the reason why the information environment is so chaotic and the mass media’s quality is extremely low is probably because citizens got lazy about “charanke (talking throughly)” at some point and left the job of talking and transmitting information almost entirely up to the mass media.

例えば、新橋で行った街頭演説では、「マスゴミ」という言葉について三宅さんは語った。人間には本来見たことや思ったことを口に出して、テクノロジー無しでも情報を伝える力がある。今の情報環境がカオスでここまで質が落ちて「マスコミ」が「マスゴミ」と呼ばれるようになったのは、みんなが伝えることをメディアにま かせきりにして「チャランケ」するのをさぼっていたからではないのか、と三宅さんは言う。

He emphasizes the responsibilities of the individuals. “How are we gonna take responsibilities when the nuclear power plants we sell to foreign countries go wrong? I can’t possibly be responsible for the things like that. I know that there are people who are going to vote for pro-nuclear energy and military conscription at this election in Japan. I’m seriously thinking about making those people take responsibilities when the nuclear disaster happens again and people die at the war,” he says.

そして原発や憲法については、「世界に売った原発に何かがあった時、僕らどうやって責任取るんですか?責任取れないっすよ。じゃあ今から再稼働、徴兵制って言ってる党に投票する方は、戦争が起きて人が死んだ時、また原発が地震が起きて事故が起きた時、俺は本当に責任を取ってもらおうと思ってますよ」と、選挙権を持っている市民側にある責任も厳しく言及する。

“’We are fine because we’ve experienced a nuclear disaster now. Now we have a technique to cover the disaster, so let’s sell the nukes to foreign countries.’ This kind of thinking is absolutely insane if you just use a common sense. What do you think how the world is looking at Japan right now?”

「もう1回(原発)事故があったからもう大丈夫。事故った時のテクニックももうあるから、世界にも安心して売りましょうなんて、こんなの普通に言ったら正気の沙汰じゃないんですよ。それをね、世界の人はどういう目で見てると思います?」

“This election is a trigger of the peace movement that starts from Japan, the country experienced atomic bomb attacks and a nuclear disaster! This movement will spread all over the world, this is our job! The most wounded people has become the most compassionate people! I’ll tell that to the world! The movement has already started! It’s your turn when you go home. Thank you!” Mr. Miyake ended the election fest with these words in Shibuya on July 6th.

「日本の今回の参議院選挙をきっかけに、原発や原爆を味わった日本人から始まる本当の世界平和の運動が今始まったんだよ!これは世界中に広まっていくぜ、俺たちの仕事!一番傷ついてる奴らが、1番痛みがわかる奴らが1番やさしくなったの!世界の人にそれを伝えるよ!ムーブメントはもう始まってるぜ!家に帰ったらみんなの番だよ。」7月6日の渋谷の選挙フェスを三宅さんはこう締めくくった。

Japanese media does not cover the movement around Yohei Miyake much, however the speech, the election fest and its atmosphere obviously tell that many people support him. It became obvious that people were waiting for someone who speak of the real issues very directly for a long time. Whether Mr. Miyake can win this election or not would be up to his supporters’ efforts because he doesn’t have much election fund. The time that the only the leader fights has ended. Ordinary citizens need to realize that they have power to change the world.

日本のメディアにはなかなか取り上げられない三宅さんだが、街頭演説や選挙フェスの様子や雰囲気を見れば、彼を指示する人々の数の多さや想いの強さは明らか だ。三宅さんに賛同する一人一人がどれだけ選挙日の21日まで横の繋がりを使って援護射撃をできるか、おそらく個人個人の頑張りが三宅さんを国会に送れるかどうかを分けるだろう。リーダーだけにまかせておく時代は終わった。市民は自分にも世界を変えてゆく力があると自覚しなければいけない。特に、ネット選挙も解禁になったこの参院選は、個人個人ができることをやって票を集め、選挙資金が少ない市民側から出てきた候補者を勝たせる自立選だ。