Archive for ‘政治’

March 18, 2014

山本太郎「新党ひとりひとり」:脱原発勢力を国政レベルへ、鹿児島2区補欠選挙で候補者擁立 Taro Yamamoto’s “Hitori Hitori (Each of Us) Party”: Lifting Political Power of No Nukes Movement To A National Level, Fielding A Candidate in 2nd Ward of Kagoshima for By-Election”

2014/3/18

国政の場で脱原発勢力の結束強化を図るために「新党ひとりひとり」を結党した山本太郎参議院議員(39)が衆議院議員鹿児島2区補欠選挙(4月15日告示)で候補者を擁立するにあたって18日午後5時30分から記者会見を行った。鹿児島で逆境に挫けない精神力の強い候補者を募り、山本氏が面接して良い候補者がいれば擁立する方針。山本氏は候補者を擁立した場合、自分が候補者になったつもりで候補者と共に戦い、選挙資金が不足した場合は自らが借金を背負う、と強い覚悟を見せる。募集の締め切りは今月28日で、4月1日に再び鹿児島で記者会見を行う予定。鹿児島2区の隣の選挙区には、原子力規制委員会が優先審査をし、再稼働第一号となる可能性の大きい川内原発がある。

Taro Yamamoto (39) formed a new Party “Hitori Hitori (Each One of Us) Party” for No Nukes forces in Japan to gain a national scale influence. At 5:30 p.m., Mr. Yamamoto held a press conference in Kagoshima to announce his plan to field a candidate in the 2nd Ward Kagoshima for coming up by-election as a first move of his new party. He looks for a candidate who’s mentally tough. If he finds a good candidate through interviews, he is going to field a candidate. He is determined and prepared to commit himself into the campaign with the candidate and even be in a debt to fight this election. The deadline for the recruit is Mar 28th, and he will have another press conference in Kagoshima to announce the candidate. 2nd Ward Kagoshima is nearby Sendai nuclear power plants which are likely to be the first ones to get reopened this summer at the earliest.

原発や被曝問題について、芸能界にいた頃、市民運動や2012年の衆院選の頃から発言を続けてきた山本氏は、自らの国会での状況を「政界のサンドバッグ」と表現し、722名いる国会議員の間でどれほど未だに原発や被曝問題に真剣に取り組む議員が少数派であるかを表現した。今回の選挙でも争点をぼかさせずに脱原発を叫び続けることはもちろん、原発が無いと経済や生活が成り立たないという思い込みを解いてゆくことが大切だと山本氏は言う。

Mr. Yamamoto described himself as a “punching bag” in Japanese political world to describe how speaking out about the issue of nuclear power, radiation, health risks caused by the exposure to radiation is still dangerous in Japanese society. Among 722 members of the Diet, the numbers who make remarks about the nuclear crisis are still very small. Mr. Yamamoto says it is important to make the real crisis into a point of the controversy of the election and spread the awareness that the Japan’s economy will be OK without nuclear power.

「ネット選挙」つまりインターネットの力で選挙を勝ったと短絡的に言われがちな山本氏だが、ネットの力には限界があると山本氏は言う。ネットは意識のある人達が情報を得たりネットワークを構築するのに使われるが、参院選では、ネット上ではなく選挙戦の現場で真剣に市民選挙を戦ってくれた熱意のある1000人以上のボランティアの方々の献身と、世の中の理不尽に対して不満を持つ約67万人の人々の投票行動のおかげで自分は1議席獲得することができたのだと山本氏は記者団に語った。

The media quickly jumped to a conclusion that Mr. Yamamoto won the last Upper House election because of lifting the ban of the “internet election”, which allowed candidates and anyone to campaign on the internet. People used internet to gain the information, network and connect with each other, however the internet had its limit, he says. Over 1000 enthusiastic volunteers who worked hard on the field during the campaign and about 670,000 voters who recognize the injustice of the society were the real power that won him a seat, he said to the reporters at the press conference.

会見後「東京でやったような燃え上がるような選挙を鹿児島でもできるのか?」という質問に対して山本氏は、現在閉塞感の中で人々は生活している、国による理不尽を知ることも大事だし、政治を通してしかできないことがあるので、参院選の時のように全国からボランティアが駆けつけてくれるだろう、と鹿児島で「新党ひとりひとり」最初の市民選挙を戦う意気込みを語った。

“Do you think you can have a passionate election like you did in Tokyo here in Kagoshima?” a reporter asked. Mr. Yamamoto responded that people live under the injustice and the pressure from the current regime, People need to know that, and there are things we can do politically. Volunteers would assemble again from all over the Japan to support the election campaign in Kagoshima. He showed an enthusiasm to run the first election campaign after he formed his new party “Hitori Hitori (Each of Us) Party.

「新党ひとりひとり」という名前には、「人間、一人ひとり考え方は違う。でも何かあった時には、1つになる意味合いです」と山本氏は東スポのインタビューに応えている。「ひとりひとり」と個人を強調する名前は、安倍政権の国家主義、全体主義を批判しているようでもある。

“The name of the new party means that each of us has a different view, but we can be the one in the time of crisis,” he said to a reporter of Tokyo Sports. The name emphasizes individuals seems to criticize the nationalistic and totalitarian tendency of the current regime.

taroyamamotokagoshima

Mr. Yamamoto at a anti-nuke protest in Kagoshima on 3/16/2014

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February 3, 2014

【都知事選】ネット選挙速報:現時点で一本化を求めることがなぜ「茶番」であるか

2014/2/3

結論から言ってしまうと、それは公職選挙法上不可能だからだ。今の段階では一本化することも、どちらかが降りることもできない。

宇都宮健児候補と細川護煕候補の一本化が実現されなかったことが、選挙終盤戦になっても未だに引きずられ、両陣営に悪い影響を与えている。両陣営は同じ脱原発運動の流れを汲んでいるにも関わらず、一本化を巡ってお互いを傷つけ合う形になっている状況がしばらく続いている。

細川ガレイ

細川護煕候補と座間宮ガレイさん(せんきょcampにて)2014/2/1

今日、18時30分頃、ブロガーであり「ひっくり返しましょうぞ!100万人無料メルマガプロジェクト」の編集長である座間宮ガレイさんは、記者に公開されていた、鎌田慧さんなど脱原発運動に力を尽くしてきた著名人らによって書かれた、宇都宮健児候補に対して一本化を要求する文書をツイキャスを通して生中継で読み上げた。

細川候補を確実に勝たせたいという想いから書かれた文書の内容は「綺麗」ではあるが、選挙に関しては全くの素人によって書かれたもので、宇都宮陣営に対する「言葉の暴力」ですらあり、脱原発のムーブメントを盛り下げるものだと座間宮氏は表現し、厳しく批判した。

一本化は、公示日前に民主的なプロセスを踏んでなされなければならないことであり、公示日を過ぎた現時点では一本化は不可能。選挙戦も終盤のこの時期にまだこのようなことが行われているのは茶番だと、座間宮氏は怒りを露にした。

本来効果的な一本化とは、選挙戦が始まる前に、候補者同士が類似した政策を擦り合わせ、両候補が納得した上でのみ行われるプロセス。両候補は彼らのバックにいる支持者の民意を繁栄できる場合のみ一本化をするのが妥当。つまり、両候補の後ろにいる支持者達が手を携えあい、結束を深め強められるやり方でなければ、一本化は両方の勢力を削ぎ落とす結果となってしまう。

脱原発のムーブメントをより洗練し大きく広げてゆきたいのなら、口先だけではなくて、実際に細川氏や宇都宮氏の勝手連事務所や選挙事務所に足を運ぶこと。できるならば両方の陣営の人々と話をしてかけ橋となり、地道にしかし堅実によい空気を耕し、結束を強めることが脱原発のムーブメントを強く育てるために大切だと座間宮氏は言う。

座間宮氏は、2月1日代々木公園で行われた「せんきょキャンプ」にて、細川氏が三宅洋平氏と対談した後のタイミングで細川氏とも直接会って話をしており、座間宮氏が自身の進めているプロジェクトの「がんばれよ オマエモナ」バナーを細川氏に見せ、「お互いエールを送り合うのはどうか?」という提案をすると、一本化しない前提で、お互いエールを送り合うことは好ましいというのが細川氏の見解だった。座間宮氏がそれを宇都宮氏に伝えると、エールを送り合うことについての反応は肯定的なものだったという。

2月1日に筆者が座間宮氏と「せんきょキャンプ」の会場で話をした際には、座間宮氏は、細川氏が宇都宮陣営と「エールを送り合う」ことは好ましいと述べたことに関して、「このままじゃ(舛添さんに)勝てないという危機感があるんだろう」と感想を述べた。

お前もがんばれよ

座間宮さんは明日、2月4日、19時より細川護煕勝手連事務所にて「ネット選挙レク」を行う。(中止の可能性もあり。詳細は現在調整中のようです)

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細川護煕勝手連: http://katterentokyo.wordpress.com/2014/01/16/contactus/

ひっくり返しましょうぞ!100万人無料メルマガプロジェクト: http://senkyo.blog.jp/

ツイキャスアーカイブ: http://twitcasting.tv/zamamiyagarei/movie/37056025

January 31, 2014

【細川氏・小泉氏:街宣】東京都から始める原発ゼロをこれからの日本の発展の軸に、世界にとってのインスピレーションに

2014/2/1

今のところ舛添氏が「優勢」と分析されている都知事選は折り返し地点。1月31日、新橋SL広場で細川護煕候補が街頭演説を、小泉純一郎元首相が応援演説を行い、SL広場は彼らの演説に耳を傾ける聴衆で溢れた。原発事故以降原発ゼロを唱えてきた文化人も応援に駆けつけ、昨日は瀬戸内寂聴さんが、今日は菅原文太さんが姿を見せた。

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細川氏・小泉氏の街宣@新橋SL広場。2014/1/31

細川氏、小泉氏の演説には、脱原発にかける想いや自然と共生することのできる社会構築を都政から始める、という明確な方向性やビジョンが太く一本通っている。そのビジョンは、経済最優先のアメリカや中国と比べて環境問題や人権問題に対してより高い意識を持ちながら高い生活水準を保ち、福島原発事故を受けて自然エネルギーにシフトすることを決断したヨーロッパの先進国のビジョンとかぶっている。

細川氏は戦後に核の平和利用の名の元に使われ始めた原発について、原発は今世界で一番古い産業だと言われており、リスクもコストも高く最終処理の方法も無い、時代遅れの代物だと述べ、311 後にエネルギーシフトに取り組み実際に成長しているヨーロッパの国々のことを例にあげ、脱原発とは絵空事でも夢でもなく、既にモデルケースが存在するという事実を語った。

小泉氏は、都政にいろいろと問題はあるが、誰がやっても大差ないでしょう、しかし唯一大きく変わるのが原発問題である、と原発があたかも問題にされるべきでないことのように提唱したがる勢力に対して釘を刺す形で応援演説を始めた。

現在の日本において、命に関わる原発問題は最重要事項であり、東京都が脱原発に舵をきることは当然重大な意味を持つ、と東京都から原発ゼロの流れをつくることの重要性を語った。

小泉氏は日本の経済界の「いますぐゼロは無理」という態度に対して、「今もうゼロじゃないか!」と現在54基全ての原発が止まっている、実質原発ゼロ状況で電気がまかなえている現状を改めて明言。日本の足を引っ張っているのは原発であり原発ゼロの方が日本は発展する、と首相時代に原発推進していたことの責任も認めた上で、政治が一刻も早く原発ゼロを軸とした新しい発展の方向へと舵を切ることの重要性を訴えた。

細川氏と小泉氏、両氏の年齢を合わせると148歳。細川氏は、政治の世界から身を引いて静かに本を読んだり、轆轤を回したり、絵を描いたりして過ごしていたが、どうも世の中の様子がおかしいので立ち上がることを決意したのだと語った。自身の高齢に関して、世の中の不条理に対して戦うことや理想を追うことができなかったときに人は老いる、と詩人の言葉を引用した。小泉氏も、年寄りは引っ込んでいようと思っていたけれど、止むに止まれる気持ちで出てきた。70過ぎたけれど、まだ話ができる。細川さんと街宣をしていると段々若返ってくる。やるべきことが見つかった以上立ち上がらなければいけない。まだ生まれていない命の為にも原発ゼロにしなければいけない、と自身の決意の堅さを見せた。

オリンピックについて細川氏は、今の時期にオリンピックをやること自体気が進まなかったが、やることが決まったからにはそれを目標とする。持続可能なオリンピック、原発を使わないオリンピックを実現する。オリンピックは平和の祭典なので、東北とその恩恵を分かち合い、自然エネルギーでオリンピックを行い、世界にとってのインスピレーションとしたいと語った。

それ以外にも、東北での津波対策として、高くて14メートルにも達するコンクリートで海岸線を埋め尽くして景観や生態系を破壊するよりも、前回の津波で流されなかった、根を深く張る東北土着の樹木を海岸線に植えて、緑の堤防をつくりたいと語った。

政治から身を引いてひっそりと芸術を楽しみながら暮らしていた細川氏の言葉からは、日本の自然や、日本という国に対する愛情、詩的な世界観も感じられ、街頭演説としては異色なところもある。小泉氏も自然と共に生きることのできる国にしたいと明言しており、国を会社と勘違いしている政治家の語り方とは根本的に異なるタイプの演説となっている。文化人からは、瀬戸内寂聴さん、吉永小百合さん、菅原文太さん、ドナルドキーンさん、湯川れい子さん、なかにし礼さん、坂茂さん、加藤タキさん、仲畑貴志さんなどが細川氏の指示を表明している。

原発ゼロが元首相たちの口から語られたことの意味は、物質的豊かさや、数字にして見える経済にばかりに傾倒し、同じ社会に生きる人々が立場を越え一体感を持って原発事故と真っ直ぐに向き合い政治を動かすことができなかった、夢やビジョンが決定的に欠落していた日本という国において非常に大きいだろう。

両氏の語った言葉と全く同じことを原発事故直後、もしくはチェルノブイリの頃から、もしくは核の平和利用や核実験が行われ始めた頃から、核に対するノーを地道に唱え続けてきた名も無き無数の市民達がいることも同時に世間に認知されるべきなのではないだろうか。

何はともあれ、名も無き市民活動家達の声と元首相2人の主張が共鳴し始めたのはとても興味深い動きだ。

そして宇都宮健児氏も脱原発候補としては堅く、サラ金やオウム真理教を相手に戦ってきた弁護士としての実績から見ても信頼のおける人物であり、市民とより直接的に太いパイプで繋がっており、市民の目線を持った人物だと言えるだろう。同日宇都宮氏は官邸前にて「福島の避難者、被災者を変わらず放置している。人間のやることではない」と原発再稼働や輸出に対して、反対デモ参加者と共に抗議をした。

脱原発候補の一本化が適わなかった為、脱原発派としてはどちらに一票投じるか決断の難しい選挙。脱原発派は、分断させられて脱原発同士で争うよりも、いかに舛添氏の票を切り崩し、いかに無党派層に働きかけ、いかに投票率を上げるか、そして最終的にどのように細川氏、もしくは宇都宮氏を勝たせるかに意識を合わせてゆくほうが懸命であるかもしれない。

同日上野で行われた舛添氏の街頭演説に集まった聴衆の大きさは、選挙カーの周りに集まった「人だかり」程度のもので、細川氏と小泉氏の集めた聴衆の数は遥かに舛添氏のそれを上回った。演説も終始時間を気にしながらそそくさとしていて熱が無い。基本的に現状維持することが目的での出馬であり、原発問題と向き合う姿勢はゼロ。オリンピックなどの「争点」に関しては一通り話をするものの、ビジョンや説得力に欠けるものだった。

January 26, 2014

【特定秘密保護法反対デモ】火炎瓶テツと仲間たち:老若男女が通常国会開会日にフリースタイルで自由の無い国反対

2014/1/26

1月24日、通常国会開会日に、昨年12月6日に強行採決された特定秘密保護法の廃止を求めるデモが同時多発的に全国数カ所で起こり、第186回通常国会は約3000人の特定秘密保護法の廃案を求める市民のヒューマンチェーンに包囲されながら開会した。

イラク戦争がきっかけで街頭でスピーチを始めるようになり、原発やTPPや秘密保護法に対しても反対デモを行っている「火炎瓶テツと仲間たち」も同日夕方から衆議院議員会館前でデモを行った。

まだ選挙権の無い10代の若者達、ミュージシャン、プラカードを持ったおじさんおばさん、仕事帰りの紳士淑女やオヤジ達や子連れの母親など、デモには年代や性別や立場に関係なく様々な人々が訪れ、特定秘密保護法に限らず、関連した問題やそれに関する見解など様々な事柄について自由に言葉を発した。

10代が企画運営するU-20(アンダー・トゥエンティー)デモ実行委員会からも女の子が駆けつけ登壇し、自分たちには選挙権が無いからデモによって声を上げ、自分たちの声を有権者である大人達や国に聞いてもらうのだ、と衆議院議員会館前、冬の夜空の下話した。U-20デモには10代ではない人の参加も可。(U-20は代々木公園のケヤキ並木出発のデモを本日(1/26)13:30から行った)

彼女のスピーチ後に「若いのに大したもんだ」と44歳で長身のテツ氏が言うと笑いが起き、笑顔と和やかなムードが広がった。火炎瓶テツ氏のデモにおいてのメリハリのある柔軟なMCさばきには柔らかさやエンターテイメント性もある。デモのテーマが人権、命、自由や人間の尊厳に関わることであるという性質上、国政や世の中の様々な矛盾、無知、悪政、悪法などに対する怒りや悲しみというものを避けては通れないが、それだけではなく知的さやユーモア、人間らしさや温かさ、勇気や深みのある知識、リアリティーと向き合う真剣さや自由の片鱗のような感覚もデモ集会の空気の中にある。

この夜、最後に演説をしたのは子連れの2人の母親。「母親でーーーーーーす!ここに来ている子供達は、大人は子供を守ってくれると信頼しています!」と勢いよくスピーチを始めた。大人は本当に大切なものは何かわかっている。戦争も原発も秘密保護法もいらない。子供を守れ!と母親の立場から力強く堂々と訴えた。

日本は民主主義国家で主権は国民にある。表現の自由や言論の自由や知る権利は憲法によって保障されていて、情報は民主主義の血流でもある。充分な情報無しに物事を考え判断するということは不可能だからだ。情報はオープンであればあるほど民主主義は健康的に運営されることができる。

憲法で保障された国民の権利を侵害する恐れが大きく、歴史から学べば戦争の為の準備として解釈されても仕方のないような悪法である特定秘密保護法を廃案にできるかできないかは、この先日本がどんな国になってゆくかを決定してゆく上で重大な項目の1つ。

ずらりと重要かつわかりやすいイシューが並ぶ2014年の日本、これを期に(架空の)永田町立小学校に自主入学し、政治を自分のこととして捉え、考え、人々と話し合い、無理しすぎずに自分にできることをやり、日本の未来を描くために参画する人々が増えれば素晴らしい。まだ直接的に政治力を持たない子供達の未来を、原発や戦争や悪法から守ることができるのは当然大人達だ。今の日本や世界の状況やある種の常識というのは、決して当然でも偶然の産物でもなく、人間が集合的につくってきたものだ。1人1人が社会をつくっているので、1人1人が政治を諦めずにポジティブに変わってゆけば、おのずと社会の空気も変わってゆく。

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以下で当日約2時間の間に聞いた人々の声や語られた事柄を端的にいくつか紹介します。

  • トルコと原子力協定を結び、トルコにも反対運動があるにも関わらず「世界一安全な原発」を売りつけるのは日本人として心が痛む。
  • 安倍総理の兄は三菱で原発のセールスマンをしている。わかりやす!
  • イラク・アフガニスタン戦争を真っ先に支援したのは小泉首相だったことを私は忘れていない。今脱原発を叫んでいるが、戦争を真っ先に指示するような人物を今更自分は信用できない。
  • ものを考えよう。歴史を学ぼう。海外の人の命の方が日本人やアメリカ人やヨーロッパ人の命よりも価値が低いわけがない。世界中で誰も殺されない世界をつくりたい。
  • The Coveというドキュメンタリー映画を観てイルカ漁について知った。(鯨漁とはまた違って)日本の文化でも何でもないイルカ漁はやめるべき。日本では年間数千頭のイルカを食用として殺していて、牛肉と偽って売られているケースもある。
  • 子宮頸癌ワクチンを考えるオヤジの会の発足。
  • 自分で考える。民主主義を取り戻すための選挙。勇気を出して声をあげることのできる人を増やす。
  • 原発と戦争を選挙で止めよう!有権者よ国民が立ち上がるとき。
  • 標的の村という沖縄についての映画を観て、オスプレイ反対の運動をしていた7歳の女の子が国に訴えられるということが起こったことを知った。その女の子は、お父さんとお母さんは仕事があるのに私のためにオスプレイ反対運動をしている。疲れちゃうから私が代わってあげる、と言った。自分は今まで沖縄について無知だったけれど、もっともっと勉強したい。
  • 福島県郡山市で高校生が急性白血病になった。原発事故との因果関係はわからないが、根元復興大臣、福島出身者として何か言うことはないのか。
January 14, 2014

【最先端のネット選挙】効果を追求するネット選挙運動に必要なもの

2014/1/15

ネット選挙:インターネットを利用した選挙運動。

前回の参院選から、ネット選挙が解禁となり、誰でもネット選挙運動員となることができるようになった。インターネットの特性上、世界中どこにいても候補者を応援したり、離れた場所にいる仲間と連携して動いて選挙に関わることができる。例えばカリフォルニアにいながら、この先の米軍基地問題を大きく左右する沖縄の名護市長選挙(1月19日投票)を盛り上げたり、関心や投票率が上がるように働きかけたりすることができる。選挙区外にいる人が応援できる、もしくは選挙区の人達が外から応援されることができるので、ポジティブなネットワーク、人間関係や空気ができる。

人々はまずインターネットを介して繋がり、トップダウンの組織ではなくフラットなネットワークを構築し、ざっくりとしたゴールや目的や意識を共有する。そしてネットワーク(つまり人の繋がり)は、それを構成している人々が効果的に連携しながら動くことができれば、選挙で勝つために多大な力を発揮することができる。

では、ただ単に繋がっているだけでない、力のあるネットワーク、もしくはチームをつくるには何が必要なのか?

細やかなコミュニケーション(意思の疎通)、お互いをケアする気遣い、信頼関係、ネットワーク内のモチベーションを高く保つこと、選挙期間中状況に素早く細やかに反応し対応する能力、その動きをネットワークの外にいる人々に向けて細やかに伝わる方法で発信(プレゼン)し、具体的に変化している、興味深く細かい動きをスピーディーにしていることを見せること、クリエイティブなコンテンツをつくり、効果的な戦略、良い印象を与えるポジティブな発信をすることなどで、効果的にネット選挙を戦うことができる。

ネットワークと組織の違いは多くある。組織は基本的にトップダウンで指示が出され、動きが遅いことが多く、どんな動きをするのかある程度予測がつく。ネットワークは自発的な人々の繋がり、パイプ、意思の疎通なので、組織と比べてコミュニケーションがフラットで自由で柔軟。様々な人々がネットワークを構成している為、その分視点も多く広がりがある。どんな動きがあるか予測するのが難しい。特にスピード感、速さは大きな武器となる。

自発的で自由な個で構成されるネットワークが効果的に機能する為には、個人が目的はなんであるかを理解し、効果を求めて行動する必要がある。

勝つために必要なタスクを消化するシステム、人手、手法、時間、発想などが必要となる。

スポーツと同じで、後手後手になるチームは弱い。常に後手後手にならないように考え、判断し、行動する。後手に回らない為には、絶対に追い込まれないようにする、そしてそれに必要なのは入念な準備や練習や試行錯誤や情報収集。時間があればあるほど良い準備ができる。逆に言えば、計画性無しでネット選挙に挑んでも、時間無くなって何もできずに終わってしまう可能性もある。公示日にバタバタしないのがベスト。限られた時間をどのように使うのか、なにをやってなにをやらないか、それをうまく判断できる人間が多いほど良い。

人手に関しても、早めに集めておいた方がいい。それは情報を共有したり、教育するためには必ず時間がかかるからだ。人が足りなくなってから人を探すのでは遅い。

選挙は短期決戦の為、選挙が始まったら持論や議論はあまり必要ない。それは選挙期間でないときにやれば良いからだ。選挙に勝つためにはシビアに効果を求めて行動する方が得策。

絶対にしてはならないのが、味方を減らすコミュニケーションや情報の発信やメッセージ。

国をつくるのは政治であり、政治を決めるのは選挙。国を変えるという目的を果たすためには選挙には勝たなければいけない。そして選挙に勝つには票(つまり多くの人々の支持)仲間や友達が必要となる。まだ仲間でない人々の賛同を得る必要がある。

思想やイデオロギーや理想も大切だが、選挙に勝つために最も大切なのは効果的であるかどうか。良い形で妥協できるかどうか。生理的に嫌がられない、排他的でない、固くない、良い印象を与えるオープンなスタンスでコミュニケーションができるか。誰とでも友達になれるようなオープンさ、どんな人の話でも落ち着いて聞ける器の大きさ、そういった懐の深さや姿勢は、場合によっては意見を主張する能力よりも有効になりうる。結局のところ、相手の話を聞けない人間には(合意形成型の)民主主義を実行することはできない。分断状態、対立状態を深刻化させるのが政治の役割ではない。

もしもネット選挙で仲間が違う候補者を応援するということになっても、それはかまわない。様々な意見があり、色んな種類の人間がいるのが多様性があるということ。信頼できる仲間が違う候補者を応援したとしても、その経験や繋がりは後々生きることになる。繋がり続け、コミュニケーションができる状態を保つことが大切。分断してはいけない。

シビアに現実を見ることで、勝つ為に考え行動することで、様々なことが具体的に始まる。

※参照【最先端のネット選挙】「なぜ、あの選対はスピードがないのか」

January 12, 2014

座間宮ガレイさんから:世界中にいるネット選挙運動員へのアドバイス

2014/1/13

インターネット上での選挙運動、「ネット選挙」が前回の参院選から解禁となった。インターネットで選挙運動をするということの本質とは何なのか?実際に何ができるのか?どうやったら効果的に「ネット選挙運動」ができるのか?

ネット選挙の有効性に気づいた人は、辺野古の米軍基地の移設が焦点となっている1月19日の名護市長選挙や、2月9日の東京都知事選においてどうインターネットを活用しようか考えているのではないだろうか。

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1.19名護市長選挙プロジェクトで現在名護市入りしている座間宮ガレイさんが、1月5日に東京都内で「勝ちに行くネット選挙の戦い方」という題で、ネット選挙のコンセプトや具体的な戦術をレクチャーした。

座間宮さんは去年の参院選でインターネットを効果的に利用し、山本太郎参議院議員の当選に大きく貢献し、現在「ひっくり返しましょうぞ!100万人無料メルマガプロジェクト」をスピーディーにちゃくちゃくと進め耕している。

以下は抜粋したレクチャーの内容。

【ネット選挙運動員としてできること】

今まで選挙運動と言えば、コアは選対本部、ボランティア、勝手連だったけれど、今はネットを使えば世界中の人がネットワークコア、ネット選挙運動員、つまり当事者になることができる。

ネット選挙運動員は、世界中どこにいても

1.投票を促すこと

2.寄付すること

3.戦術を考え、提案すること

4.仲間を鼓舞すること

などができる。

社会問題や日本の政治を自分のこととして捉えるセンスを持った有意識者達が自発的に、自由な形でクリエイティブにネット選挙運動に関わり、当事者が増えることで、民主主義には良い影響がもたらされる。ネットをとっかかりにオンライン、オフライン両方で市民のネットワークがつくられてゆき、細分化されコミュニティーを失った社会に再び血の通ったネットワークやコミュニティーを創出する機会ともなり、創出されたネットワークは様々な形で今後生きてくる可能性がある。当事者の数を増やすことは非常に大切になる。

【ネット選挙運動員のウォーミングアップ】

スポーツの試合の前にウォーミングアップをするように、ネット選挙の前にもウォーミングアップが大切。 ネットの使い方に慣れたり、どのようなコンテンツが効果的なのか、どこで発信するのかなどを心得ておくと良い。

「動画よりも画像のが軽くて速い」

座間宮さんは、ネット選挙においては動画よりも画像の方が有効だと言う。動画は重くて長い。だけど画像は軽くて速い。つまり情報の伝達速度や見る側にかかる負担に違いがある。画像の方が短時間で情報や印象を伝えるのに適している為、座間宮さんは「徹底的に画像で勝負」すると言う。

例えば、座間宮さんは参院選中に、山本太郎さんの街頭演説にたくさんの人だかりができている写真や、山本さんが赤ちゃんと握手している写真をネットに投稿した。「たくさんの人」がいて「山本太郎さんが小さく映ってる」写真。国民主権の象徴のようだと感じる人もいれば、こんなに人がいるなら行ってみたいと思う人もいる。こいつは憎めない!という写真も有効。そういった効果的な写真を撮り、ネット選挙で使う。「行列を作って行列に並ばせる」心理戦でもある。

「Yahoo!とGoogleのちょっとした違いを知る」

検索エンジン別のちょっとした違いも知っておくといい。例えば「宇都宮けんじ」と検索したとき、届けたいコンテンツが上位に出れば出る程そのコンテンツはオーディエンスに届く可能性が上がるからだ。

Yahoo!の場合、NAVERまとめとYahoo!知恵袋が優遇され、画面の上位に表示される。Google検索だとYouTubeが優遇され、クリックされる可能性が高い。

「ツイキャスとYouTubeの違い」

山本太郎さんや三宅洋平さんの選挙チームは、誰でも簡単に生中継ができるツイキャスやYouTubeを有効に利用した。この2つのツールの違いも心得ておくと良い。

ツイキャスのおもしろいところはなんといっても「生中継」ができるということ。朝から晩までツイキャスを回し続けて選挙の現場を可視化したり、公安対策にも使われた。主にツイッターやフェイスブックから、「既に繋がっている人達」にリーチして呼び込むことができる。逆に言えば、新しい繋がりをつくるのにはそれほど向いていないことと、どうしても長くなってしまうというデメリットがある。

お馴染みのYouTubeは、タイトルをつけたり、タグやキーワードをつけて、検索に引っ掛けることができる。つまり「友達以外の人達」や新しいオーディエンスにコンテンツを届けることができ、コツがわかればコンパクトで効果的なコンテンツをつくることができる。

このあたりを考えてコンテンツをつくり発信すると良いだろう。

【結果ではなく過程、伝え方を工夫し大切にする】

熱×インターネット=投票行動

座間宮さんは「ネット選挙で集票しようという安易な発想を捨てる」ことが大切だと言う。ポジティブかつシビアな姿勢が大切。勝つためには単にシェアしたりリツイートするだけでは足りないし、コンテンツの内容ももちろん大切となる。

「投票」や「当選」という結果だけではなく「どうしたら投票に行ってくれるだろうか」という過程を大切にしなければいけない。ビジネスの上手い人は日常的にやっていることかもしれないが、これはネット選挙でも同じ。特定の候補者を応援したり、投票や選挙運動を促すときも伝え方が大切になる。

例えば「醤油を買ってくれ!」とストレートに言うのではなく、醤油をぺろりと舐めて「この醤油すごくおいしい!お刺身と合うかも!」と言ってみせたりする工夫が必要。「うまいうまい!」という人が増えれば、勝手に醤油は売れる。「選挙楽しい!おもしろい!あつい!」という人が増えれば、自然と投票率も上がり、当事者も増えてゆく。

効果を追求するならば、「なぜこんな大切なことに対してみんな無関心なんだ!」と怒ったり嘆いたり悲しくなったりするよりも、楽しくクリエイティブに、「投票したい!」「私も(ネット)選挙運動したい!」という気持ちをどうつくりだすかにエネルギーを使う方が得策。相手を批判するのはほとんどの場合は逆効果。

【誹謗中傷・デマ対策】

何か事件が起きたときの対応としては、1つずつツイートを返したりすることもできるが、コンテンツを作製して対応するという方法もある。そして選挙期間は短く短期決戦なので、とにかくスピーディーな対応が求められる。できるならもうコンテンツを作っておくくらいでも良い。そしてそのコンテンツをリツイート、シェアすれば良い。

【速さ】

そしてネット選挙において大事なのは速さ。スピーディーなコンテンツの立ち上げや発信。スピーディーなミスへの対応。行動は速ければ速いほど自分の状況は有利になり、相手は後手後手になる。小さなミスや問題には早く対応できればできるほどそれによる被害は最小限に押さえることができる。なにか良いこと、良い功績があったらそれを細やかに発信し、変化や動きを可視化して、オーディエンスにそれを追体験してもらうこともできる。

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下のビデオでネット選挙レクを見ることができる。

December 19, 2013

三宅洋平 × 山本太郎:『大デモ』そして『ザ・パーティー』表現者達の決意

2013/12/19

特定秘密保護法案が成立した翌日、12月7日に渋谷で三宅洋平さんが発案者の『大デモ』が行われた。

選挙や選挙演説の固いイメージを一蹴した三宅さんが発案者である『大デモ』の目的の1つは、日本においてのデモの固く殺伐として近寄り難い、若者ウケしないイメージを変えることだった。「数は力」なので、より参加しやすいデモカルチャーを創出する必要があった。

『大デモ』に参加した人、街で見かけた人、記事で読んだ人、ツイッターやフェイスブックで見た人はどんな印象を受けただろうか?

当日の参加者は特定秘密保護法案に対する「ノー」や脱原発を叫び続けるために来たバリバリの市民活動家から子供連れの家族、若者、ダンサー、ミュージシャン、様々なコスチュームを着た人々やプラカードを持った人々がカラフルで笑顔や表現の溢れる和やかで自由でパレードのような平和のデモ行進をし、サウンドカーはセンスのいい音楽を流し、参加者が行進しながら踊る姿も見られた。「飛び入りOK」のプラカードを見て『大デモ』のことを事前に知らなかった人がデモ行進に途中参加し、スタート時点では3000人程だった参加者は、5500人程に膨れ上がった。

アースガーデン主催のマルシェが広がる代々木公園の集会場所では、安倍芳裕さん、山田正彦さん、座間宮ガレイさん、孫崎享さん、K-DUB SHINEさん、難波章浩さん、そして三宅洋平と山本太郎さんがそれぞれ集まった人々に向かって、秋晴れの空の下話をし人々は熱心に耳を傾けた。

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そして大デモの後、渋谷のclub axxcisで行われたアフターパーティー、『ザ・パーティー』も凄まじい盛り上がりを見せた。演説やトークショーでは「好青年」という感じの印象を与える三宅洋平さんだが、本業のバンドマン三宅洋平となるとまた目の色や迫力が変わってくる。

「山本太郎に指一本触れたら、俺たちが許さねーぞっていう迫力を出してこうな。紹介します!山本太郎!」

『ザ・パーティー』のステージ上に三宅さんは山本太郎参議院議員を呼ぶ時にこう言った。12月の衆議院選挙の頃から続いている山本さんと三宅さんの絆の強さが伺える。

ステージに現れた山本さんは「政治家らしくしろってよく言われます。政治家らしくしろって。くそくらえだー!政治家らしくするってことが、空気を読むってことばらば、政治家なんかくそくらえだー!」と選挙中と変わらぬブレない態度で、盛り上がる聴衆と熱気でいっぱいになったライブハウスで叫んだ。そして山本さんは前夜に成立した特定秘密保護法案について語った。

「昨日ね、最悪の法律が通ったけど、これ絶対に止められる。どうしてかって言うと、ここまで人間を馬鹿にした、こんな法律が通るなんてあり得ない。そうですよね?この中に自民党に投票した人いますか?これが民意ですよ。これがみんなの声ですよ。これが聞こえないなら、政治家なんてやめてしまえー!今日のこの夜を最高のグルーヴにしているのは、この自由な表現者達の存在ですよね。そしてこのフロアで踊っている自由な表現者達の存在ですよね。その表現の自由を奪わすような法案、法律、潰す以外ないでしょ。とにかく僕たちは今試されている。国が言えば、お上が言えば、全て言う通りにするだろう。1年経って、2年経って、3年経てば、すぐに忘れるような馬鹿だって、あいつらは思ってる。でも違う。今回のこの件に関しては絶対にけじめとってやりましょうね。…絶対にひっくり返してやるぞ!絶対に忘れないでよ!山本太郎が倒されても三宅洋平がいる。三宅洋平の次に立ち上がるのは誰や!全員で立ち上がろう!…国会の中にいる奴らが1番心配しているのは、自分がこのままずっと政治家を続けられるかっていう心配だけ。自分の党がどれだけ大きくなれるかってことだけ。『だったら俺たちの声を聞けよ』そのことを教えてやろう!」

山本さんの真っ直ぐな訴えに人々は沸き、歓声と熱のこもったフィードバックがライブハウス内を渦巻いた。

山本さんがステージを去った後に、三宅さんはバンドの演奏をバックに語り始めた。

「俺たちがこうやって踏み出してゆくことによって世の中のいろんなリアリティーが俺たちのものになってゆく。今日だって太郎君はここへ来る為に警察の警護を申し出られてる。だけど今日は申し訳ないけど出番が遅くなってしまうってことで、警察にも先に帰ってもらったよ。じゃあ太郎君守るのは誰なんだ?太郎はこう言った。『今日はみんながおるから大丈夫やろ』これが今の日本の政治のリアリティーなんだよ。今この国で自由にものを言おうとすると命を懸けなきゃいけないんだ。1人でも多くが一刻も早く立ち上がることが、俺たちの孤独を癒してくれる最大の勇気なんだ。だから立候補しろとばかりは言わないよ。ただ自分の中のマラドーナ、自分の中のチェ・ゲバラ、自分の中のジェームズ・ブラウン、マイケル・ジャクソン、ボブ・マーリー、どこにいるの?探して!探して!探してよ!ヤーマン!それは何も特別なことじゃないんだ。日々俺たちは1日1日営みを繰り返している。営みの中にハートが入って行けばそれは自然と世の中を良くしてゆくことに繋がるんだよ。デモって何の為にやるんだろう?世の中を変える為にやるのかな?違うよ。俺が変わるためにやったんだよ今回は!同じでしょ!同じでしょ!世界を変えるなんてたいそうなことは言えないよ。日々俺の怠け心にパンチ入れるんだよ。もっとやれ!もっとやれ!三宅洋平もっとやれって!俺を一番応援してんのは俺自身なんだ。その為に今日デモをやる必要があったんだよ。俺は俺の心に火をつけ続けたいんだよ。そこでみんなの顔を見る、もっと火がつくね、勇気が湧くね。そこにはサスティンナブルなエネルギーが流れてるんだよ!これが循環型の社会!人間イズ最大のフリーエネルギー!…ボブ・マーリーはルード・ボーイの代表だったよね。ルードボーイってなんだい?マフィアでもない、軍隊でもない、ポリスでもなければ政治家でもない。街にいる普通のお兄さん達の正義が一番正しいんだよ!ゲットアップ!スタンドアップ!立ち上がれ街のお兄さん!ゲットアップ!スタンドアップ!立ち上がれ街のお姉さん!」

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三宅洋平さんや山本太郎さんの周りでは、冷めた空気を吹き飛ばすエネルギーが渦巻き、心に火のついた人々の目つきは変わり始めている。

今日の夜19時からは、今年最後の日本アーティスト有意識者会議NAUが開催される。一般の人々も番組観覧可能。出演者は三宅洋平、DELI、椎名純平、斉藤まさし、座間宮ガレイ、岡本俊浩で、Anta MEDIAによる生中継も行われる。

大デモホームページ:http://bigdemo.jp/

大デモに関する記事:http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/07/big-demo_n_4405941.html#slide=3197541(ハフィントンポスト)

http://blogos.com/article/75423/(BLOGOS)

December 3, 2013

【社説】『大デモ』群衆が集合的に創り出す、社会的アートプロジェクト

2013/12/3 -Tokyo

三宅洋平さんは今年の夏の参議院選挙に立候補し、主に原発、憲法9条、TPP、さらにはグローバルな規模で起こっている戦争経済からの脱却や地球環境保護などの問題に対して、妥協を一切せずに真っ正面から大胆に問題提議をやってのけた。『選挙フェス』を全国で展開し、やさしいながらも精度の極めて高い言葉と音楽を駆使しながら、民主主義や選挙や政治について啓蒙的なメッセージを人々に投げ続けた。結果こそ落選だったが、全くの無名の状態から17万票という票を獲得し、選挙前とは一味違った、理想を掲げることを恐れない、新しいオルタナティブな政治勢力、もしくは新しい共通認識と勇気と熱を持った「意識の大陸」を日本に生み出した。

そんな三宅さんが言い出しっぺのデモ、『大デモ』が今週末の12月7日(土)に迫っている。

選挙や選挙演説の固いイメージを一蹴した三宅さんの『大デモ』の大きな目的の1つは、日本においてのデモのどことなく固く殺伐として近寄り難い、若者ウケしないイメージを変えること。政治について友人や家族と日常的に語り合ったり、市民運動に参加したりはしてこなかった、社会活動家でもなく、断固とした主義主張を持っているわけでもなく、TPPや特定秘密保護法案の綿密な内容や問題点を把握しているわけでもないけれど、漠然と現政権に不満を抱いている「普通の人達」がよりカジュアルに楽しくデモに参加できるようにすること。老若男女がカジュアルに参加できて、音楽が流れ、様々なパフォーマー達がいて、マルシェなどもある、多様性の漲るパリやベルリンで行われるような、思わず踊り出したくなるような楽しいデモを三宅さんは思い描いている。

同じベクトルを持った人がたくさん集まって「お前らあんまり調子に乗るなよ」と政府にプレッシャーを与えるのがデモの目的。数は力であり、団結した群衆は権力にとっては脅威なので、一般のごくごく普通の人々が団結して理想を掲げることは、自民党やアメリカや多国籍企業の意思やビジョンではなく、市民の民意を政治に反映させて、少しずつ理想を市民の元にたぐり寄せてゆく為にはとても有効だし必要なこと。なので、現政権は好きではないけれど、デモのガチすぎる感じの雰囲気も好きではない、という人々の為にデモの敷居を下げる『大デモ』のアプローチは名案だし、 デモの目的を踏まえると実に現実的な考え方でもある。

私は個人的に『大デモ』をとても楽しみにしている。夢や理想を語れない冷めた社会から脱却することや、地震、津波、そして自然災害ではなく人災である原発事故を経験した日本人が抱いているある種の共通認識や感情を再び確認し合い、拡散し、一般市民が結束を強め、再びコミュニティーを創出することが必要な今、『大デモ』はその足がかりになるかもしれないと思うし、単純に『大デモ』がどんなデモになるのか興味深くもある。

経済的、物質的には豊かにはなったけれど、表面的な豊かさにばかり気を取られているうちに心が置き去りにされ、コミュニティーが細分化され、人と人との繋がりが希薄な寂しい社会になってしまった日本社会だけれど、地震や津波や原発事故といった大惨事を経験し、今またバラバラになった社会の中のあちこちで集合への欲求や、未来や健康を妥協するのではなく、シンプルに理想を掲げて進みたいという欲求が高まっている。原発事故後の日本という新しい時代は、私たちにとって、同じ社会の中で同じ時代を生きている人々とバラバラにではなく、再び共に生きることを始められる大きなチャンスの時期だと私は思っている。

「社会的アートプロジェクトとしてのデモ」

理由も無いのに音楽を演奏したり歌ったり踊ったり、絵を描いたり文章を書いたりするのと似て、デモはどちらかというと模索的で非合理的でクリエイティブな行動だと私は思う。合理的に効率的に動きたいと考えるのも人だけれど、非合理的な行為というのは、人間が人格を形成したり、社会や思想や芸術を成熟させてゆく為には最も大切な作業の1つ。

例えば1万人くらいの、ざっくりと同じような未来を思い描いている人々が物理的に集合して、一緒に夢を見たり、語り合ったり、平和の行進をしたりしたら、そこにはどんな空気や感情やアイディアが生じるだろうか?得体の知れない勇気を得て、何かをやってみようと思う人々もいるのではないだろうか?非日常的な光景や空気(群衆が集合的に創り出しているアート)に感化されて、人々は足を止めて何かを感じたり考えたりするのではないだろうか?

機械は証明されていることや効率の良いことだけをやるけれど、生ものであり心や感情を持っている人間は、非合理的なこと、短絡的に見たら意味のないこと、お金にも社会的地位にも資格にも学位にもならないけれど大切なことやおもしろいことなどもしっかりやらなければいけない。何らかの理由で何かをやりたいと感じ、思考し、行動に移し、試行錯誤を繰り返すことで物事はゆっくりと成熟してゆき、私たちは「何か」に近づくことができる。

デモをやってストリートに出て平和を叫んだからといって、すぐに戦争が無くなるかといったらすぐには無くならないだろうし、脱原発のプラカードを持って街中を練り歩いても、核のない社会が一朝一夕で実現するということはまずない。デモをやってみて、どのくらいの数の人々が賛同してデモに参加するのかも不確定。仮に数十万人のデモが起きたとしても、それによってもたらされる変化が具体的にどんなものになるのか断言することはできない。

だけど、わからないからこそやらなければいけない時もあると思う。最終的に戦争が無くなるかどうかはわからないからといって、戦争反対を叫ぶことをやめなくてはいけないということはないし、すぐに脱原発できるかはわからないけれど、もし自分が核なんか無い方がよっぽどいいと思っているなら、しっかりと夢を見続けて、自分にできることをやればいい。日本人はもっとドリーミーに、ロマンチックに生きてもいいと思う。

それに、人間の行動や習慣や、何を「普通」と捉えるかは、文化的、習慣的に確立されてゆくものなので、あるアイディアやビジョンが多くの人々によって集団的に共有され繰り返されれば、それはおのずと「普通」の現実となってゆく。硬直しているように見える日本の文化も、人が変われば変わるのである。

結果が見えない、成功する保証が無いという理由だけで、何かをやってみることが許されなかったり必要以上に批判されたり弾圧されてしまうような社会は、夢を見ることを許されない至ってつまらない社会だ。日本にはたくさんの素晴らしい文化もあるけれど、そうでない文化も多い。自由を嫌う窮屈で陰険で想像力やビジョンに欠けるパッシブアグレッシブで他人任せで無責任な文化には、できる限り染まらないでいたい。

ビジョンを持ち、自分のいる位置、立場、手元からやれることをやる。自分自身のベストを尽くすことが、私たち一人一人にできる唯一のこと。自分にできることは何かを自分の頭で考え、より多くの人が他人と競争したり合わせることにエネルギーを使うのではなく、あくまでも自己のベストの更新を継続してゆけば、まず国民の間に主体性が生まれ、次にその国民性がお国柄にも反映されてゆき、大きな空気も変わるかもしれない。

これから日本はある種の予感や理想を抱き、市民が結束を強めながら、夢の見れない冷めた社会から脱却し、共同体が持ち始めた共通認識の再確認や拡散を段階的に継続的にしてゆき、新しいポジティブな文化を築いてゆけるかもしれない。私は様々なことを日本に期待しているし、ポジティブな方向へのシフトの為に自分自身もやれることはやりたいと考えている。

『大デモ』は原発事故後に新しい時代に突入した日本における極めてポジティブでクリエイティブな「社会的アートプロジェクト」だと私は捉えている。三宅洋平さんのやっていることは、音楽活動であり、社会活動であり、政治活動であり、アート活動。『大デモ』からまた新たなコミュニケーションが生まれ、人々はお互いに出会い繋がり、インスピレーションや人間関係が生まれ、この若いムーブメント(または時代)は繋がり生き続け成長し続けるだろう。

では、デモで会いましょう。

 

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三宅洋平さんのブログ

http://ameblo.jp/miyake-yohei/

November 24, 2013

てんこもりだよ!【第10回: 日本アーティスト有意識者会議NAU】大詰めの特定秘密保護法案/国会での嫌われ者、メール・ファックス野郎/デモと言えば蝶ネクタイ/エンディングでのボレロ/そろそろ欲しい一勝etc

2013/11/25

昔僕らはもっとアーバンな(例えば中華料理屋のような)場所で政治について語り合ってましたね、と三宅洋平さんは話し出した。11月21日、第10回日本アーティスト有意識者会議NAUの公開生放送収録が都内某所で行われた。その晩、三宅さんは日比谷公園での特定秘密保護法案の反対デモに行っていた為会場には遅れて到着。『大デモ』企画の言い出しっぺでありながら、デモなんかやって意味あんのかよ!と思ったり、疲れてると面倒くさかったり、(酒の飲み過ぎで)体調が悪いこともあるけど、今日はやっぱり行ってよかった。得体の知れない勇気をもらったし、とても良い空気だった、と放送のオープニングで三宅さんは日比谷公園でのデモの感想を述べた。

今回の放送のゲストはラッパーのDELIさん、DJの沖野修也さん、参議院議員の山本太郎さん、ブロガーの座間宮ガレイさん、そして司会はフリーペーパーLJの編集長の菊池祟さんというてんこもりの顔ぶれ。

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(左から)菊池さん、山本さん、DELIさん、三宅さん、沖野さん、座間宮さん

NAUを1年前に始めた頃は聴衆はゼロだったけれど、選挙フェスや他の様々な活動を経て1年経ってみると、彼らには多くのオーディエンス(もしくは新たに生まれたオルタナティブな政治勢力)がついていた。

今回の放送の主なトピックは、9万件(反対が約8割を占めた)のパブリックコメントが寄せられた極端に評判の悪い「特定秘密保護法案」や、三宅洋平さんが言い出しっぺの「大デモ」など。三宅さんや個性豊かなゲスト達による機知に富んだシャープな政治批評やユーモラスな社会風刺が飛び交い、会場は全体的に終始明るく和やかな雰囲気。しかし和やかなだけではなく、会場の空気はメリハリ良く恐怖や笑いや危機感や決意で満ちた。

<特定秘密保護法案が通った後の世界を妄想>

最も盛り上がったトークのトピックの1つが、特定秘密保護法案が通った後に起こるであろう混乱についてのトーク。

危惧されることの1つは、『スフィンクスの問答状態。』公務員や一般市民やジャーナリストが「何が秘密かは秘密」だから、理由もわからずに逮捕されるという事態が起こるわけだけれど、理由もわからない状態で逮捕するわけだから、逮捕する側とされる側の両方に当然混乱が生じるのではないのだろうか?「スフィンクスの問答」みたいになっちゃったりしてね、と三宅さん。「俺は知らん」「いや、俺も知らん」「俺こそ知らん」「お前の方こそ知らないのか」みたいな具合に。

『逮捕の理由もわからず、「秘密」を抱えたまま一体どうやって裁判をやるのか』というのもこの法案の大きな突っ込みどころ。特定秘密保護法絡みの裁判が起きたときに、逮捕された理由を裁判長すら知らない状態で、一体裁判はどのように行われるのだろうか?是非、仮に自衛隊員や公務員が機密を漏らしたという設定の「模擬裁判」をやって見せて欲しい、と一同興味津々。

政府は26日に特定秘密保護法を通そうとしているわけだけれど、具体的に廃案にするにはどうしたらいいのか今まで知らなかったから、今は躍起になってみんなで勉強する機会だと捉えるしかない、と三宅さんは言う。

この法案が通ったら塀の外に日本人がいなくなっちゃうかもしれないね。笑 入り切らないから順番待ち、みたいな。満員で入れないから「早く入れて下さい」みたいなね。笑 とジョークが飛ぶ。

とにかくグレーな部分が多いこの法案。この法案が成立することによって、みんなが口をつぐみ合うような社会の風土をつくれればいいのだろう。社会の空気が硬直し、同調圧力操作がなされる。例えば、原発の作業員の人達も「ヤバい」情報をたくさんもっている。原発やTPP絡みの取材はやりにくくなるだろう。

ブロガーの座間宮ガレイさんは、もし逮捕された場合「探さないで下さーい!」というビデオを流してくれと既に友人に頼んであるらしい。笑

<「サイバーテロ」の仕掛人、国会での嫌われ者「メールファックス野郎」山本太郎登場>

今回の放送には、参議院議員となって4ヶ月の山本太郎さんも出演。山本さんは、みかん箱の上に立って特定秘密保護法案の危険性を訴える為の街宣「全国キャラバン」で全国を巡った。キャラバンはマスコミは全く見に来ないけれど、街宣を始めると道ゆく人々が足を止めて、話を聞いているうちに人々の目の色が変わっていったと山本さんは言う。

キャラバン中、山本さんは地元の議員に特定秘密保護法案に対する反対の意思表明や 「この法案に反対してくれない場合、次の選挙からあなたにはもう投票しません」といったような、国会議員にとっては背筋が寒くなるような内容のメールやファックスを送ることを有権者に勧めていた。なのでおそらく国会では自分は迷惑な「メール・ファックス野郎」として認識されていると思うと皮肉たっぷりに語った。

山本さんによると、国会議員に対して最も効果のあるのはアナログな手紙やファックス作戦らしい。電子メールは「何件」と数字で片付けられてしまうけれど、ファックスは物理的に事務所に紙の山ができるという状況をつくれるので、ファックスや手紙の方が効果がある。だから大事なメッセージはデジタルよりもアナログで。

ちなみに、このファックス作戦に対して「サイバーテロを止めろ!」という苦情がある党からあったらしい。低予算でソーシャルメディアやボランタリーなネットワークを駆使してネット選挙を戦った山本さんや三宅さんにしてみると、ファックスをサイバーテロと捉える現実と乖離したセンスが新鮮であり「そりゃネット選挙できないわ!」と会場で笑いが起こった。

包丁や銃弾を送りつけられている山本さんの状態に比べれば、有権者の声や想いをのせたファックスによる「サイバーテロ」くらい、かわいいものではないのか?という素朴な疑問もある。

特定秘密保護法案に関して山本さんは、どっちみち逮捕されるなら、この法案を通さないために行動を起こして逮捕されたほうが、逮捕されるタイミングとしてはいい。通った後にやっても駄目だと言う。うるさい人達を黙らせるため、弾圧するためにある法案だから、この法案が通ってしまったら、黙った方がいい。だから通る前に、例えば10万人で国会審議を止めるようなことをやるとかしないといけない。とにかく今国会期中にこれを通させない。留保戦術で伸ばしてゆく、と山本さんは危機感の強いコメントをして会場を後にした。

<沖野修也:デモと言えば蝶ネクタイ>

「デモと言えば蝶ネクタイ」とデモについて楽しそうに語るのは沖野修也さん。

基本的に、おもしろくないと動きたくないというポリシーを持っている三宅さんが言い出しっぺのデモは当然おもしろくなる方向へと向かう。そのおもしろいものの1つとして、「沖野修也が蝶ネクタイしてDJすんのが見れるよ」とのこと。

そんな沖野さんが披露したのは、ドイツのミュンヘンで参加したデモでのエピソード。彼はミュンヘンのデモで会って仲良くなった女の子の家に遊びに行って、女の子の部屋に行くと、手作りのピースサインのプラカードが飾ってあるのが目に入った。デモの時には皆手作りのプラカードを作って、君のかわいいね、君のかっこいいね、となる。

デモのイメージとして、日本ではちょっと危ない人がやるのがデモ、というイメージがあるかもしれないけれど、その女の子によるドイツのデモの感覚は、「ピクニック以上、危ない人の集まり以下」というあたりのライン。絶妙な例えのように聞こえる。それが沖野さんにとっての15年前のドイツ。沖野さんは今年日本での選挙フェスや大デモを見て、やっと来たか!と歓喜している。

DJは踊らせやのイメージだけど、物事の価値観を変えるのがDJなのだと沖野さんは言う。踊れないはずの音楽で踊らせる、つまり価値観を変えるのが、僕にとってのDJの使命。三宅洋平が選挙演説の価値観を変えたように、自分もデモの価値観を変えるのに一役買いたいと言う。ドイツのミュンヘンで出会った女の子のようにデモの当日は「1人の参加者として、かわいいプラカードを持って参加します」と沖野さんはお茶目にエピソードを締めくくった。

<大デモ、定義は自由>

デモが何かは自分が定義する、日本人もそのくらいになっていったらいい、と三宅さんは言う。 「誰か」がやるデモだという簡単なファクターにすがりついてしまう日本人がまだいる。ナタリーの記事で、このデモは「三宅洋平が率いる」と称されていたけれど、それでは主体性がない。言い出しっぺではあるけれども、このデモは自分の手からどんどん離れていってほしい。みんなが好き勝手にやってほしい。そして海外のデモとはまた違ったデモカルチャーが日本から始まればいい、と三宅さんは話す。

デモの敷居を下げる、というのがデモの雰囲気を楽しくする為に「大デモ」がとっている作戦の1つだけれど、それは例えばTPPのような具体的なトピックが踊りすぎると政治にそこまで詳しくない人達が食いつきにくいから。人をたくさん集めることがデモの1つの大きな目的であって、「集まれ!」と叫びながら排除してはいけない。リベラル勢力はお金ではなく理念で結びついているがゆえに内ゲバが起きやすく、些細な理念やスタイルの違いが原因で排他的な空気となってしまうこともある。そうではなくて、漠然とした大きな部分での意思の共有はできるんじゃないかな僕ら、といったくらいのノリで自由に、難しいことは気にせずに参加して欲しいというのが大デモの趣旨。デモをどう使うかは自由。デモで歩きながら商談してもいいし、ただおしゃべりしてもいいし、食べ歩きしてもいいし、散歩のつもりでもいいし、デートしてもいいし、ナンパしてもいいし、パフォーマンスをしてもいい。悲壮感はいらない、楽しくやるのがいいし、実際楽しくないと続かない。

マスクしながらデモというのもインパクトがあると思う、とDELIさんは言う。被曝のこともそうだけど、旬を過ぎると、「まだ言ってるの?」となってしまうことが世の中には多くあるけれど、あえて言うのも大事。「参加してる人全員がガイガーカウンター持ってたりしてね」とジョークも飛ぶ。

実際、デモのコースの線量は測って公開され、デモ本部では子供向けのマスクを配布することが決まっている。デモにはマルシェやお店の出店もあり、 サウンドカーの上に某ファンクバンドがのって演奏するという企画もある。

「サウンドカーの速さもけっこう関係あるよね。サウンドカーが速くてついていけないこともあるよね」とDELIさんがデモにまつわるエピソードを話すと、会場の雰囲気はまた和やかになった。

<三宅洋平:45過ぎたら映画監督になりたい>

ミュージシャンとして知られている三宅さんですが「45越えたら映画監督になりたいんですよ」と唐突にもう一つの企てについて話し始めた。

三宅さんが描きたいのは、放射能の問題などもシビアな茨城あたりのヤンキーを主人公にして描く、国のリアリティーと自分たちの無力さに直面してもがく若者達の姿。

エンディングの曲は優雅で壮大な「ボレロ」と決めている。オーケストラの楽器が同じ旋律を繰り返しながら、曲の進行と共に1人ずつ1りずつ加わってピークへと向かう曲。

映画の終盤で、主人公が感極まって言葉にできない感じになって、とにかく国会に向けてバイクを走らせる。ボレロが流れる。楽器が加わり音が重ねられるにつれて、主人公の周りにも一緒に永田町へ向けて走り出す人達が1人、また1人と加わる。クライマックスでは、商店街のおじさんおばさん、女子高生、サラリーマン、ヤンキーに芸術家、エリートにミュージシャン、先生や公務員、自衛隊員から現場仕事の人から主婦まで、老若男女みんなが永田町に向かって走る!という感じのエンディングにしたいのだと三宅さんは語る。三宅さんが映画のエンディングについて話し終えると、沖野さんが「三宅さん。映画のエンディング全部ばらしてどうすんの?」とすかさずツッコミを入れる。三宅さんは「デリ君にも近所の喫茶店のマスターの役とかで出て欲しいな」と楽しそうに語った。

「大デモ、僕の中では「ボレロ」が流れてます」

<国会の若者っぽい言葉遣いと、そろそろ欲しい一勝 >

特定秘密保護法案について、今回ばかりは、「あーまた駄目だったね」で流してはいけない、国会の通行口を何万人もの人達で塞いで、国会議員が国会に入れないようにして法案を審議させないとかしてでも止めないといけない、と三宅さんや山本さんは危機感を露にする。ここで勝って、市民活動が「一勝」して、勝ちを経験しなければいけない。

このままでは民主主義のようで民主主義じゃない「民主主義状態」法治国家のようで法治国家じゃない「法治国家状態」侵されてはいけない憲法が侵されている「違憲状態」がずっとまかり通り続けてしまうことになる。

一票の格差を巡る問題で出現した「違憲状態」という言葉(実際はただの「違憲」)に対して、はぐらかす時の言葉遣いが若者っぽいな国会も、と三宅さんがコメントを添えた。「状態」の「正体」とは一体何なのか?と誰かが韻を踏んだ。さすがはミュージシャン。「韻とダジャレは紙一重」らしい。

政治を放ったらかさないと決めた今、「へー、法案ってそうやって決まって行くんだね」と現在進行形で僕たちは学んでいる。真剣ではありたいけど、深刻にはなりたくない。ネガティブな要素に見える放射能や原発のことを巡って、僕らはこんなに国のことを考え始め、今まで苦手だった科学や経済や政治のことを学び始めた。今こんなに僕らが必死になって勉強したり行動したりしているのは、放射性廃棄物というモンスターを抱えてしまったからだけれども、放射能というのは、神様が僕らに置き落としたものなのかもしれないという解釈が今の僕の中にはある、と三宅さんは語る。

これからの展望について、政治に対する反応の仕方や情報共有のツールも進歩しているから、今までと同じはずがない。法案を通すやり方、立候補した人を通すやり方、廃案にするやり方も僕らは学んでいる。直接的なことをたくさんの人数がやらないといけない事態になることもありうる。殺伐としたダイイングメッセージよりかは、平和の行進によって日本をつくっていきたい、と三宅さんは言う。

November 20, 2013

【憲法カフェ番外編】川内博史:知ることを諦めずに質問し続けることで物事をシンプルにしてゆく

2013/11/21

11月13日にせたがや がやがや館で行われた憲法カフェ番外編『秘密保護法案について話そう』で、プロジェクト99%の安部芳裕さんと、川内博史前衆議院議員が講演した。

憲法カフェ

講演が始まってまず川内さんがした話は処刑されるソクラテスの話だった。プラトンが書き残した、処刑前のソクラテスの最後の弁明の内容は、「アテネの皆は世界一の街に住んでいるが、お金や物に心を奪われて本当に大切な魂をどこかに置き忘れているのではないか?なんの為に生きるのか?本当に大事なのは『こころ』であると皆が思い出 してくれるのならば、私は喜んで処刑されよう」といった内容だった。川内博史さんは現在の日本でも多くの人々が物質的な豊かさにごまかされ、翻弄され、「こころ」をどこかに置き去りにしていると危惧しているのだろう。

川内さんは、一見うやむやに見える収集のつかなそうな事態も、沸いてくる疑問に対して丁寧に根気よく質問をし続けることによって、わかりやすくシンプルにし てゆくことができると言う。そしてシンプルな事実を国民が共通認識として持ち、安易なイメージや妥協による政治決定ではなく、慎重な審議や議論やしっかりと検証された確かな情報などに基づいて国をつくってゆくことが大切。未だに解明されていない原発事故の原因や、不必要な消費税増税などについて、川内さんは自ら政府や東電に質問し請求した、政府や東電のクレジット付きの資料に基づいたプレゼンを行った。

この記事では川内さんが福島第一原発一号機の原子炉建屋内で実際に行った検証作業などに焦点をあてる。

<福島第一原発1号機の原子炉建屋内での撮影と検証>

事実を解明してゆく作業の一環として、川内さんは今年の3月13日と28日に、自ら福島第一原発1号機の原子炉建屋に入って撮影を行った。原発事故の原因はまだ 解明されていないので、記録を残しておくことが極めて重要だからだ。爆発でぐちゃぐちゃになっている原子炉建屋の内部は、原発事故の原因を究明する為の証拠の宝庫。まだ専門家による検証作業が行われていないのは、建屋内の線量が高く、長い時間のかかる検証作業を行うことが困難な為。撮影した映像がチラチラしているのは高い線量の為。本格的な検証作業の前に東電に原子炉建屋の中を片付けられてしまうと永遠に原因がわからなくなってしまうので、できるだけ記録を残しておきたいと川内さんは言う。

<地震による配管損傷の可能性>

「津波による全電源の喪失」というのが1号機の水素爆発の原因とされているが、地震による配管損傷や原子炉損傷の可能性もある。もしも地震による原子炉損傷や配管損傷が原因だった場合、安全対策の講じ方や、既存の原発の安全基準にも当然より厳しく懐疑的な目を向けなければならなくなる。

川内さんの「地震による原子炉損傷の疑いについて解析をして下さい」という問いに対して、「爆発の原因はわかっていない」というのが現在の政府の見解。

<水素爆発が4階で起きたのか5階で起きたのか>

1号機の原子炉建屋の爆発が4階で起きたのか5階で起きたのかはまだわかっていないことの一つ。

原子炉建屋は5階建て。川内さんのカメラが入り、1階から上階へ上ってゆく。金属製の階段、配管、ちらかっている建屋内。オレンジ色の階段は4階から5階へ上がる階段だが、爆発で潰れているため、誰も5階へは行けない。

高温の水素ガスが溜まり爆発に繋がったわけだが、5階はオペレーションルームとなっており、火元がないので発火源がわからない。

4階の天井には大きく空いた口がある。5メートル四方の大物搬入口だ。5階での作業に必要なものを出し入れする穴で、作業する時以外は人が転落したりしてしまうと危ないので閉まっている。燃料棒の出し入れ作業などもそこで行われていた。しかし水素爆発の後、その大物搬入口を閉じていた1.5tの鉄板が紛失していた。東電はどこにいってしまったのかはわからないと言っている。5階で爆発が起こり、下に落ちていれば下の階のどこかにあるはず。しかし4階で水素爆発が起きたとすれば、蓋は上に吹き飛ばされたという可能性が出てくる。

4階で爆発したのか、5階で爆発したのかは事故原因解明において非常に重要なポイント。

<非常用復水器>

非常用復水器は、地震などの際に自動的に起動して原子炉に水を回し、8時間から9時間炉心を冷やし続けることによって炉心の安定を保つ。一号機の水素爆発は、非常用復水器がきちんと作動していなかった為に起きたのでは?という説がある。

記録によると、14:46 に地震が発生し、非常用復水器は正常に作動したが、15:03に停止したとある。なぜ停止したのか?東電側の説明によると、「原子炉圧力陽気温度の変化率が55度/hrを越えないように停止操作。(手順書あり)」つまり非常用復水器は15:03に手動で停止されていた。

そして川内さんが非常用復水器を止めた理由が書かれているはずの「手順書」を請求すると、たくさんの事項が黒塗りにされた手順書が東電から川内さんに渡された。黒塗りの手順書が「非常におもしろい」ということで、その手順書が、NATUREに”Information blackout seen in redacted manual” 「編集された手順書に見られる情報ブラックアウト」という不名誉なサブタイトルと共に国際的に権威のある科学雑誌の表紙を飾った。そしてその後に、黒塗りのとれた「手順書」が公開された。

<水位計の表示>

1号機の4階には、2つの非常用復水器A系とB系ある。2011年10月18日にB系水位が85%となっていたが、2013年3月28日には、水位計が100%を指している。

どういうことなのか?

これまで水位計の表示も事実解明の参考にされてきたわけだが、川内さんが「水位計自体は信用できないのではないですか?」と聞くと当時の東電部長(現在は上務)は「そういうことですね」と答えた。

「4階と5階で同時に水素爆発が起きている可能性がありますね?」という問いに対しても、当時の東電部長は「可能性は大いにある」と証言している。

これらの証言は、原発事故の原因解明に直結する可能性のある重要な証言だと川内さんは言う。

<一号機でだけ作動しなかった記録装置>

原発には非常時の記録を残しておく為の記録装置がある。地震が起きて津波がくるまでの間(全電源を喪失する前)は非常用電源が作動し、様々なデータが残されているはず。しかし実際は、1号機のデータが取られていない。

配管損傷があったのか、津波で電源喪失するまでは大丈夫だったのか?そもそもなぜデータがないのか?川内さんが質問をすると、「プリンターの紙づまり」の為に記録が残らなかった、と東電側から説明された。原子力防災科は「補助記録装置は無く、電子的な記録も残されていない」と言う。

日本全国の原発でまた何かあったときに、また「紙づまりではまずいんじゃないですか?」と川内さんは聞く。東電側から渡された資料を見ると、福島第一原発の1号機だけで、データのバックアップがとれない状態になっていた。

<2号機と3号機にはまだ人が入っていない>

原因究明が全く手つかずの状態で現政権は再稼働や原発輸出を積極的に進めているというのが事実。

事故後、2号機、3号機にはまだ人が入ったことはない。線量が高過ぎて入れないからだ。現場検証をしなければ事故原因の解明はできない。しかし事故の原因もわかっていないのに、原子力規制委員会は新安全基準を作成して再稼働しようとしている。

「(津波による電源喪失ではなく)地震による配管損傷の可能性」を実際に政府も認めている。

<ミリシーベルトという単位について>

聞き慣れた「シーベルト」という単位、実際に何を示しているのか?「シーベルト」とは、突き詰めると、「人が何人死ぬか」を示す単位だと川内さんは説明した。

人の体には約60兆個の細胞があり、 1ミリシーベルトの被曝をすると、60兆個全ての細胞に放射線が1本ずつ突き刺さる。2mSvだと2本、3mSvだと3本の放射線が全ての細胞に突き刺さります。放射線は細胞を傷つけ、修復される細胞もありますが、細胞が修復されなかった場合、そこから癌や白血病が発症する。

1mSvの被曝による癌で死亡すると推定される人数は一万人のうち0.5人。20mSvだと11人。

<未知の領域>

今月の18日に始まった核燃料棒の取り出し作業や、これから少なくとも40年はかかると言われている廃炉作業は、東電はもちろん、人類が今まで直面したことのない状況。

燃料棒取り出し作業の工程表には「これから研究します」と書いてある。全てのことについてこれから。除染、放射線廃棄物、使用済み核燃料棒の処理の技術、どれ一つとして確立していない。

東海村の使用済み核燃料棒最終処分研究所でもそれは同じ。問題は、全て「将来なんとかします」というのが今の現状。

東海村の研究所の試験で使われている核燃料棒は4メートルくらいの細い棒で、近づいたら人は即死してしまう為、厚いガラスの向こうにある。ロボットアームをつかって持ち上げ、切って、硝酸液をかけて溶かす、そしてそれをプールに入れる。川内さんが「プールの底はステンレスだから溶けるんじゃないですか?」と聞くと「そうでしょうが、将来なんとかします」と返ってくる。

こんな状態で原子力を使い続けるのは、正気の沙汰ではない。

1号機は水素爆発だったが、3号機は核爆発だった疑いもある(自発核分裂が起きていたことは政府は否定していない)。クロル38が出たという報告は政府の資料の中に存在する。 仮に水素爆発だったとしても、少なくとも広島型原爆の168発分の放射性物質がでている。しかし、もしも3号機の爆発が核爆発であった場合は、3桁くらい違った数字になってくる。情報が明確にされ、知らされなければならない。

情報公開は民主主義の大原則。人権が軽視、無視されがちな軍事国家、警察国家、ファシズムの元では情報は隠され、豊かで住みやすい人権社会では情報は公開されオープンになる傾向がある。「政府は国民が諦めるのを待っている」と川内さんは言う。知ることや、自分たちの民意を反映させることや、腐敗と戦うことを国民が諦めるのを政府は待っている。偽りでない豊かさを手にするには、当然私たちは諦めずに、真実を知ろうとしなければならない。国の舵を取ってゆくためには、私たちはまずは知らなければならない。